怒りの感情と上手に付き合う手法“アンガーマネジメント”を看護職が医療・介護現場で生かすための、基礎知識と看護実践への活用のポイントを解説します。
とっさの怒りに対処する
衝動のコントロール
アンガーマネジメントは怒りで後悔しないことをめざしています。そこで気をつけたいのが怒ったときにその感情に任せた発言や行動をしないことです。怒りがピークのときは冷静な判断ができず、言い過ぎたり、いき過ぎた対応をしたりしてしまいがちです。そのため6秒間は反応しないということを意識しましょう。これは、怒りの感情のピークは6秒と言われているからです(コミュニティケア2019年5月号本連載参照)。そのピークが過ぎると理性的に考えやすくなるので、6秒間、待つ工夫をして、怒りに任せた言動を避けるようにしましょう。「1、2、3、4……」とゆっくり数字を6まで数える方法が一番簡単ですが、そのほかにも深呼吸をするなど、6秒間待つ方法はいくつかあります。
そこで今回は、とっさの怒りに対処するための衝動のコントロールのテクニックを紹介します。