『グラウンデッド・セオリー・アプローチ ─ 分析ワークブック 第2版』刊行

150INR誌の連載を書籍化した『グラウンデッド・セオリー・アプローチ 実践ワークブック』(戈木クレイグヒル滋子 編)の第2版が『グラウンデッド・セオリー・アプローチ ─ 分析ワークブック』(同 編)として刊行されました。

 

この改訂版では、戈木クレイグヒル滋子先生の執筆チームが初版の内容を全面的に見直し、データ分析に特化したワークブックである本書の特徴にさらに磨きをかけました。また、観察法を用いて収集したデータを分析する章も加わり、本編・別冊とも大幅に増量しています。

 

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JCEBPシンポ「臨床でベストプラクティスをどのように取り入れるか」

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12月6(金)〜7日(土)の第33回日本看護科学学会学術集会に合わせて、第3回JCEBPシンポジウム「臨床でベストプラクティスをどのように取り入れるか」が大阪で開催されます。

 

JCEBP(The Japan Centre for Evidence Based Practice)は、オーストラリアのアデレード大学に本部を置くThe Joanna Briggs Institute(JBI)の日本提携センターで、2011年冬号〜2012年秋号まで本誌に連載された「研究論文のクリティーク」の執筆陣が所属する、大阪大学大学院の看護疫学研究室がその拠点になっています。

 

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蝉の声

文と写真:杉江 美子

(INR日本版 2012年秋号, p.108に掲載)

 

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石巻市日和山公園で行われたキャンドルナイト(2012年8月25日)

 

「星の数ほど」という表現がありますが、それが大げさでないほどのNPO・団体・個人が、東北の被災地で支援活動をしています。その活動の多様性と柔軟性も特筆すべきことです。この素晴らしい現象に感激し、膨大なボランティアの延べ人数をギネスブックに登録申請して、被災地支援状況を世界に知らせるべきだと考えるのは、私が半分異邦人だからでしょうか?

 

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「よい看護」の現場を もっと見せていこう

文と写真:錢 淑君

(INR日本版 2012年秋号, p.107に掲載)

 

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天津市で行われた全国職業学校競技大会にて各国の学生が交流を深めた。写真は千葉大学看護学部の学部生たち(中央2人)と、カナダの学生たち。

 

中国の教育部部長(文部科学大臣)袁貴仁は、中国政府と国連の教育科学文化機関が共同主催した第3回国際職業学校競技大会の開会式の中で、中国が今後「人口大国」から「人間資源大国」に転換するためには、職業教育が重要な役割を果たすと述べています。

 

2012年6月26〜29日、天津市における一大行事として、全国職業学校競技大会が行われました。国際的な職業教育の水準を目指して、今年度は50あまりの地域・国から、さまざまな団体が集まりました。

 

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「専門職の自律とチーム医療」

文と写真:木下 澄代

(INR日本版 2012年秋号, p.106に掲載)

 

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レゴで作成された施設の模型が待合ホールに置かれている。日本のような外来機能がないので、待っている病人は多くない。

 

皆さんもすでにご存じのように、福祉国と言われるデンマークの医療は国民の税金で支えられ、病院のほとんどが公立病院です。すべての大学が国立なのですが、しかしコペンハーゲンにあるものを除き、大学病院はすべて県立です(デンマークでは県に当たる自治体はregigionと呼ばれています)。

 

病院経営費は県が受け持ち、医師・看護師・アシスタント・検査技師その他すべての病院職員は県に雇われる地方公務員です。病院長をはじめ看護師を含むあらゆる職員のポストはすべて公募になっていて、本当にその仕事に就きたい人が空いたポストに応募してきます。そして採用には現場のチーフと職員の代表による評価が、重要なものになります。

 

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