経験から学ぶ看護師を育成するリフレクション支援のわざとコツ(1)



新連載(1)

経験から学ぶ力を育むための
リフレクション支援のヒント

 

東 めぐみ

 

 

経験から学ぶ看護師を育成する研究会では、リフレクションを推進するための支援について検討を深めてきました。本連載では、支援者が自ら自己の支援を内省することで、次の支援のための教訓を見いだすという経験学習のサイクルの実際と、他者のリフレクション支援から学びを得て、それをどのように自己のリフレクション支援に生かしているかをご紹介します。

 

看護師の語りとリフレクション支援
近年、リフレクションは多くの医療機関や教育機関で推進されるようになりました。これを推進する指導的立場にある皆さま(以下:支援者)から、「リフレクション支援をどう行ったらいいのか悩んでいる」「支援者の育成が課題である」との声が多く聞かれ、支援者の育成について検討してきました。

 

また、支援者の悩みに耳を傾けていると、「看護師の思いを引き出すことが難しい」という言葉をよく聞きます。リフレクションでは看護実践を語り、その語りから次の実践に役に立つエピソードを見いだし、行われたケアの意味を探求していきます。そのときに必要なのが、看護師が自分の体験を物語るという行為です。支援者は看護師に語ってもらいたいという願いから、「思いを引き出す」ことを役割と考えています。

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SPECIAL BOOK GUIDE ビジョンを胸に自ら学び、 不確実な未来に立ち向かう力 書評『ポートフォリオで未来の教育 次世代の教育者・指導者のテキスト』

学習への意欲や主体性を引き出すツールとして、「ポートフォリオ」に注目が集まっています。医学界・教育界へポートフォリオの活用を提唱してきた鈴木敏恵さん(シンクタンク未来教育ビジョン代表)は、このたび『ポートフォリオで未来の教育――次世代の教育者・指導者のテキスト』を刊行。医療現場でポートフォリオ活用に取り組まれる藤沼康樹さん(医療福祉生協連家庭医療学開発センター センター長、医師)に、本書の書評をいただきました。

 

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看護師のキャリア開発において ポートフォリオの活用が注目されています

A-鈴木先生cut

鈴木 敏恵さん (すずき・としえ)
シンクタンク未来教育ビジョン代表/教育デザイナー/一級建築士/日本赤十字秋田看護大学大学院非常勤講師/国立大学法人千葉大学普遍教育非常勤講師/東北大学高度教養教育非常勤講師/放送大学非常勤講師(専門:心理と教育)
「意志ある学び」を理念とし、21世紀の教育を構想・提唱し、自らも実践。未来教育プロジェクト学習やポートフォリオを手法とし、自ら学ぶ意欲、考える力、課題発見力、課題解決力、洞察力などを高める研修を全国で展開している。教育界・医療界・自治体など公的機関の指導者養成、人材育成の分野でも広く活躍。http://www.suzuki-toshie.net
 
 
 

 

 

キャリアストーリー これまでの活動の成果や学びをファイル等にまとめ、自らの思考・行動を可視化する「ポートフォリオ」(以下:PF)を、看護師のキャリア開発に活用しようと提唱する鈴木敏恵さんに、このたび刊行した『キャリアストーリーをポートフォリオで実現する』の内容と活用法についてうかがいました。

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『看護職としての社会人基礎力の育て方
専門性の発揮を支える3つの能力・12の能力要素』

年間の研修計画立案、新人研修などに役立つ!

 

社会人表紙

看護職としての

社会人基礎力の育て方

専門性の発揮を支える
3つの能力・12の能力要素

 

刊行から1年。「これまであいまいに表されがちだった“姿勢・態度面”の目標や評価項目を“社会人基礎力”という指標を使って、より具体的な言葉で表し、育成・評価してみませんか?」このように提案した本書には、大きな反響をいただきました。今回、その一部をご紹介します。

 

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「社会人基礎力」で、養いたい姿勢・態度を 行動に可視化してみませんか?:『看護職としての社会人基礎力の育て方』

新刊『看護職としての社会人基礎力の育て方 専門性の発揮を支える3つの能力・12の能力要素』は、経済産業省が示す「社会人基礎力」を新人の社会化など看護職の人材育成に役立てていただくための1冊です。社会人基礎力とはどのようなものか、一部ご紹介しましょう。 続きを読む…