看護職が辞めない組織をつくる!(22)

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設の管理者が抱える課題を浮き彫りにし、どうしたら職員が辞めない組織づくりができるのかについて指南します。

 

 

 

ターミナルケアにおける
職員の精神的負担を減らす施策

 

横山 郁子

よこやま いくこ

株式会社パーソナル・ナース 代表取締役/訪問看護塾 塾長
神奈川県訪問看護ステーション協議会 会長

 

 

少人数で働くことが多い訪問看護ステーションでは、職員同士のコミュニケーションの質が離職率を大きく左右します。

 

本連載ではこれまで、職場におけるコミュニケーションのコツについて、さまざまなアプローチから掘り下げて紹介してきました。そこで、今号はこれまでお伝えした「離職率を低下させるコミュニケーションの仕組みづくりのコツ」を新たな方法も付け加えつつ、総集編としてお伝えします。

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地域で活躍する薬剤師が解説! おくすりガイド(15)

多くの在宅療養者が服用している治療薬を中心に、副作用とその兆候、保管・管理方法、効果時間・代謝、注意点などを、事例を交えながら解説します。

 

 

 

 

(15)

 

高齢者糖尿病:蛯原 悠介

 

 

本稿では、高齢者糖尿病に関して、症状の1つである低血糖とインスリン療法に注目します。また、高齢者糖尿病の対応事例を紹介します。

 

高齢者糖尿病の概要
高齢者糖尿病とは、65歳以上の糖尿病のことと定義されています。高齢者糖尿病の中でも、75歳以上の高齢者と認知機能・ADL低下がある一部の65~74歳の糖尿病について、特に注意すべき「高齢者糖尿病」と位置づけられています。

2019年に実施された国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる者」「糖尿病の可能性を否定できない者」を合わせた割合が65歳以上では4割近くを占めており、加齢に伴い糖尿病に罹患する割合が増加していることがわかります。

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宮子あずさの気まぐれコラム(43)

精神科病院で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります

 

(43)きょうだいの支援

 

 

医療保護入院の制度変更

 

私が勤務する慢性期閉鎖病棟では、ほとんどの患者が任意入院。しかし、どの時期でも1人か2人、医療保護入院による患者がいます。

 

医療保護入院は、家族の同意による入院。該当する親族がいない場合のみ、市町村長の同意が必要となります。
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NFocus 研修「患者の語りから看護を創造する」のねらいと評価

 

 

研修「患者の語りから看護を創造する」のねらいと評価

 

佐藤 幹代●さとう みきよ

自治医科大学看護学部成人看護学 准教授

森田 夏実もりた なつみ

桜楓カウンセリング研修会 代表/看護師

射場 典子いば のりこ

聖路加国際大学大学院看護学研究科 准教授

戸沢 智也とざわ ともや

獨協医科大学看護学部成人看護学(慢性期) 講師

 

筆者らは、認定NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパン(後述)の理事または運営委員であり、研修「患者の語りから看護を創造する」を企画、実施してきました。本稿では本研修企画の経緯と、目的やねらい、受講者や研修担当者からの感想や評価を紹介した上で、今後の展望を示します。

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経営と看護(3)

 

●監修 福井 トシ子

国際医療福祉大学大学院副大学院長/教授

●企画協力

鳥海 和輝

『Gem Med』編集主幹

小野田 舞

一般社団法人看護系学会等社会保険連合 事務局長

 

診療報酬等に関連する用語の理解や管理指標の持つ意味、病院機能ごとの経営の考え方について解説するとともに、事例を通じて、看護管理者が病院経営に貢献するためのヒントを探ります。

*vol.1〜7(予定)は【解説編】、以降は【事例編】となります。

 

vol.3  解説編

経営層との共通認識をはかるための
経営指標の理解②

 

小野田 舞

おのだ・まい◉島根大学医学部看護学科・助教、東京医科大学医学部看護学科・講師を経て、2018年より現職。看護学博士。国際医療福祉大学大学院管理実践看護学(DNP)・非常勤講師。

 

 

本連載の第2回では、病院経営について看護管理者が押さえておくべきこととして、財務諸表に関する用語を中心に解説しました。第3回は、貸借対照表や損益計算書などを使って財務状況を分析する際に用いられる用語について解説します。

 

まず、病院経営が一般企業の経営と異なる点を理解しておきましょう。これにより、経営に関する指標の読み違いや、誤った認識を防ぐことができます。

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