地域ケアの今(67)

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

 

 

「コロナ禍」の中での第三者評価

文:鳥海房枝

 

この拙文が読者の皆さまの目に触れるころ、福祉領域の事業所は新型コロナウイルス感染症にどのような対応をしているのか、また、ワクチン接種は予定通り進んでいるのか大変気になるところです。今、東京の繁華街は様変わりし、閉店する店も目にするようになりました。コロナによるパンデミックが私たちの生活様式を変え、その影響はさまざまな分野にまで及んでいます。歴史を振り返ると、感染症という「疫病」が社会に大きな変化をもたらしたように、「コロナ禍」が収束しても元に戻るのではなく、新たな時代に入ることを予感させます。

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住民の“生きる”に伴走 進化を続ける地域ケアシステム「幸手モデル」

地域包括ケアシステムの先進事例として、全国から注目されている「幸手モデル」。地域住民とともにこのモデルをつくった筆者の医師としての歩みを振り返り、幸手モデルの本質に迫ります。

 

 

❸課題解決の“糸口”にともくろんだ
行政との協働

 

 

ある日、私は地域の現状について知りたくなり、地元の保健センターに電話をかけました。保健師であれば、糖尿病患者を支えるための、何か有益な情報を持っているはずと考えたからです。

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宮子あずさの気まぐれコラム❸

精神科病院の訪問看護室で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります

❸似て非なる者こそしゃくに障る

 

 

子どものいない人生

ある時期、訪問看護にうかがっていた利用者さんから軽い拒否を受けました。

 

私が勤める訪問看護室は、利用者ごとに訪問するスタッフを固定していません。いろいろな人と話すのが人間関係のトレーニングになりますし、関係が濃くなって妄想に取り込まれずに済むメリットがあります。

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【Book Selection】あらためて倫理的問題を考える

当社おすすめ書籍を、新刊・既刊・古典織り交ぜてご紹介!!

 

 

 

 

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SPECIAL INTERVIEW 『“おまかせうんチッチ”で実現する 気持ちよく出す排便ケア』が刊行。「POOマスター」の実践に注目!

榊原 千秋 さん(写真前列左から2人目) 

(さかきばら・ちあき)

うんこ文化センター おまかせうんチッチ 代表

保健師・助産師・看護師・保健学博士

 

愛媛県宇和島市出身。保健師、ケアマネジャーを経験し、2005年に金沢大学大学院保健学系地域・環境保健看護学分野の助教・講師を経て、2015年石川県小松市に「合同会社プラスぼぼぼ」を立ち上げて独立。同時に「コミュニティスペースややのいえ」を開設。NPO法人日本コンチネンス協会認定コンチネンスアドバイザー。

 

「もっと“その人”の思いに寄り添った排便ケアを!」と考えた保健師・榊原千秋さんは、排泄ケアと便育の拠点“おまかせうんチッチ”を確立させ、その取り組みを『コミュニティケア 2018年11月臨時増刊号』で発信しました。そして2020年12月、臨時増刊号は、その内容を大幅にバージョンアップして書籍化。おすすめポイントを編集担当者がうかがいました。

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