福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。
「新型コロナウイルス」について思う
文:鳥海房枝
未知のウイルスが与えた影響
この原稿が皆さんの目に触れるころには新型コロナウイルス感染症の収束のめどが立っているのか、大変気になるところです。3月初旬現在、東京の街はマスク姿の人々が目立ち、当たり前だったラッシュアワーの満員電車にも隙間ができています。デパートは営業時間を短縮し、繁華街も明らかに人出が少なくなっています。そして、テレビは発症者数をリアルタイムで伝え、その影響が各産業分野に及んでいる様子は、これまでの私の体験をはるかに超えたものです。