文と写真:木下 澄代
(INR日本版 2012年秋号, p.106に掲載)

レゴで作成された施設の模型が待合ホールに置かれている。日本のような外来機能がないので、待っている病人は多くない。
皆さんもすでにご存じのように、福祉国と言われるデンマークの医療は国民の税金で支えられ、病院のほとんどが公立病院です。すべての大学が国立なのですが、しかしコペンハーゲンにあるものを除き、大学病院はすべて県立です(デンマークでは県に当たる自治体はregigionと呼ばれています)。
病院経営費は県が受け持ち、医師・看護師・アシスタント・検査技師その他すべての病院職員は県に雇われる地方公務員です。病院長をはじめ看護師を含むあらゆる職員のポストはすべて公募になっていて、本当にその仕事に就きたい人が空いたポストに応募してきます。そして採用には現場のチーフと職員の代表による評価が、重要なものになります。