アンガーマネジメント(32)

怒りの感情と上手に付き合う手法“アンガーマネジメント”を看護職が医療・介護現場で生かすための、基礎知識と看護実践への活用のポイントを解説します。

 

 


怒りをコントロールして

パワーハラスメントを防ぐ

 

 

光前 麻由美●みつまえ まゆみ

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会

アンガーマネジメントコンサルタント

独立行政法人国立病院機構神奈川病院 看護師

 

 

ここ数年、ハラスメントへの関心が高まっています。2020年6月の労働施策総合推進法の改正により、パワーハラスメント防止措置が事業主の責務となりました。職場でのパワーハラスメント(パワハラ)とは、「職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①〜③までの要素を全て満たすもの」とされています。また、日本看護協会でも、看護職の働き方改革の推進として「職場のハラスメント対策」を取り上げています。

 

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【Book Selection】気になる話題を掘り下げる シリーズ書籍をご紹介 その②

当社おすすめ書籍を、新刊・既刊・古典織り交ぜてご紹介!!

 

 

 

看護やケアをめぐり社会で何が起きつつあるのかに注目したシリーズ。1テーマ でまとめた簡単に読めるうすい本です。

 

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SPECIAL BOOK GUIDE ナイチンゲールの宗派は何? 19世紀イギリスの宗教事情

フローレンス・ナイチンゲールの生きた19世紀イギリスは、
イングランド国教会だけでなく、カトリックやプロテスタント
などさまざまな宗派が入り乱れた時代で、
それぞれの宗派が対立していました。
ナイチンゲールが一躍注目されることになった
クリミア戦争においても、
彼女が何よりも悩まされることになった問題は、
派遣看護師間の宗教的な派閥争いでした。
ここでは当時の宗教事情と、ナイチンゲール自身の宗教的背景
および信仰的立場について紹介します。

 

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地域ケアの今(77)

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

 

 

私の「取扱説明書」

文:鳥海房枝

 

後期高齢者の仲間入りをして、自分自身が人生100年時代に現実感を持って向き合わざるを得なくなりました。120人定員の特別養護老人ホームに勤務していた20数年前、そこで100歳を超えていた利用者は2、3人だったように記憶しています。それが第三者評価で訪れる2ユニット(定員18人)の規模のグループホームであっても、100歳を超えた利用者の姿を目にするようになりました。また、自身の第三者評価として現場を見る目も、介護サービスを受ける側から考えていることに気づかされるときがあります。つまり、「介護を提供する」側の視点ではなく、自らが当事者として「介護を受ける」側の視点で見ているのです。すると、自分だったら大切にしてほしいこと、かなえてほしいこと、絶対にやってほしくないことなどがわかってきました。

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SPECIAL INTERVIEW『認知症plus意思表明支援 日常生活のここちよさを引き出す対話事例』 ケアのプロセスとして、意思表明に向けた対話を重ねましょう

長江 弘子さん(右)

(ながえ・ひろこ)

東京女子医科大学看護学部看護学研究科
老年看護学・エンドオブライフケア学 教授

 

 原沢のぞみさん(左)

(はらさわ・のぞみ)

東京女子医科大学看護学部看護学研究科
老年看護学・エンドオブライフケア学 准教授

 

 

認知症の人への意思表明支援は、日常生活のケア場面での意思表明に向けた細やかな対話の積み重ねから始まります。新刊『認知症plus意思表明支援』の監修者・長江弘子さん、編集者のお1人・原沢のぞみさんに、本書の読みどころや編集・執筆に込めた思いをうかがいました。

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