職員が辞めない組織をつくる!①

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設の管理者が抱える課題を浮き彫りにし、どうしたら職員が辞めない組織づくりができるのかについて指南します。

 

 

訪問看護師が退職する
5つの理由

 

横山 郁子

よこやま いくこ

株式会社パーソナル・ナース 代表取締役/訪問看護塾 塾長
神奈川県訪問看護ステーション協議会 会長

 

 

 

利用者によりよいケアを提供し続けるためには、職員がやりがいを感じながら生き生きと仕事に向き合うことのできる環境づくりが欠かせません。

 

本連載では、「職員が辞めない組織をつくる!」と題して、働きやすい職場環境のつくり方やステーション運営のポイントなどについて解説します。

 

 

訪問看護ステーションの存続は人材確保が鍵!?

 

連載第1回目のテーマは「訪問看護師が退職する5つの理由」。表向きではない、本当の退職理由とその対策を紹介します。その前に、まずは訪問看護ステーションの現状について触れたいと思います。厚生労働省の調査では、訪問看護サービスの利用者数は増え続けており

(図1)1)、第8期介護保険事業計画によると2040年度には利用者84万人(2020年度実績値の38%増)*1との推計です2)。また、2025年には約12万人の訪問看護師が必要であると試算しています3)。一方、廃止したステーションは増加傾向にあり(図2)4)、その理由の1つが人材不足であるといわれます。

 

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2022年8月号