2015年刊行の好評書『訪問看護が支える がんの在宅ターミナルケア』を全面的に見直し・更新を行い、非がんに関する項目も加えて改訂・改題しました。執筆者である中島朋子さんと宮田乃有さんに本書の読みどころや執筆に込めた思いをうかがいました。
SPECIAL INTERVIEW 『訪問看護が支える 在宅ターミナルケア』ターミナル期にある療養者と家族を支えるために、訪問看護師が知っておきたい実践的知識を網羅!
スペシャリストの実践知
各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。
➓認知症
認知症に対する誤解・偏見に気づき
本人の意思に焦点を当てる
今月のスペシャリスト:田中 和子
突然、大声を出すようになった
脳血管性認知症のAさん
Aさん/80代男性/要介護5
脳梗塞・脳血管性認知症
Aさんは妻と2人暮らし。5年前に右後頭葉脳梗塞を発症して左半身不全麻痺・左半盲となったが、身のまわりのことは自分でできていた。週1回のデイサービスを利用。1年前に左大脳散在性脳梗塞を起こして右半身不全麻痺・運動性失語となり、ほぼ寝たきりの状態となった。以降、排便コントロールの目的で訪問看護が導入された。
災害に強いステーションづくり❹
訪問看護ステーションにおけるBCP(事業継続計画)の
策定、防災・減災対策のポイントを解説するとともに、
実際の事例などをとおして災害時の
対応・危機管理のあり方を示します。
BCPの策定手順①
STEP1 策定体制の構築
寺田 英子
てらだ ひでこ
災害看護専門看護師/認定看護管理者
医療・福祉施設の災害への備え
今の日本は、地震や水害、新興感染症などの多様な災害リスクと隣り合わせです。ひとたび災害が起こると医療・福祉のニーズは高まり、それと同時にスタッフや施設、ライフラインは大きな被害を受けてサービス提供機能は大幅に低下します。そうした中でも医療・福祉施設には、限られた資源を最大限に活用して救護活動とサービス提供を行うことが求められています。
人事労務相談室❷
訪問看護ステーションや高齢者ケア施設で
生じやすい人事労務に関するトラブルと対応策、
またトラブルの防止策について解説いただきます。
採用で失敗しないコツ①
面接でマインド(考え方)を見抜く
中山 伸雄
なかやま のぶお
社会保険労務士法人Nice-One 代表 / 社会保険労務士
コロナ禍において世の中の雇用情勢は一変したとはいえ、医療・介護業界では、人手不足が続いており、すでに「採用できない」ことが一番の悩み事になっている事業所も少なくないでしょう。社会保険労務士として事業所を回る中で、経営者・採用担当者から「採用が難しく、人材紹介会社からの採用が中心になっている」という声を聞きます。一方で、高い紹介料に苦しんでいる事業所、また紹介料を支払って採用したにもかかわらず期待外れの人材だったり、早期に退職となったり、悩みのつきない事業所も多いようです。さらにこの採用難が「採用の失敗」を生み出す、負のサイクルも見過ごせません。採用の失敗とは、期待能力を大幅に下回る人材や社会人として問題のある人材を採用してしまう、いわゆる採用のミスマッチのことです。
SPECIAL INTERVIEW 『「暮らしの保健室」ガイドブック』が刊行 “社会的処方”として注目したい「よろず相談所」
秋山 正子 さん
(あきやま・まさこ)
暮らしの保健室 室長/認定NPO法人マギーズ東京 センター長
NPO法人白十字在宅ボランティアの会 理事長
秋田県出身。聖路加看護大学卒業後、臨床及び看護教育に従事。実姉の末期がんの看取りを経験したことで、1992年から東京都新宿区にて訪問看護を開始。2011年「暮らしの保健室」開設。2015年看護小規模多機能「ミモザの家」開設。2016年がん患者と家族のための相談支援の場「マギーズ東京」を開設
「やってみたいと思ったとき、それは“手の届くところ”にあります!」と秋山正子さんが声かけをしたコミュニティケア 2019年6月臨時増刊号『「暮らしの保健室」のはじめかた』は大きな反響を呼び、早々に品切れに。そこで大幅な追記と新たな保健室からの報告で60ページ増やし、『「暮らしの保健室」ガイドブック』として書籍化しました。秋山さんら編集企画委員「くらほチーム」の皆さんに、あらためて本書のおすすめポイントをうかがいました。