エビデンス & ナラティブアプローチでケアを深める

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小さい子順に並べてみました!

一昔前、「エビデンスに基づいた医療」があちこちで言われ、本や雑誌も多く刊行されたように思います。

 

それから数年後、がちがちのエビデンス主義はどうかという疑問とともに、医療にナラティブの視点を取り入れようという動きが出てきました。最近ではナラティブ研修を行っている病院も増えてきているようです。

 

「EBMもNBMもどちらも大事」というのが、現在の認識ではないでしょうか。そこで今月は、エビデンス・ベースト・ナーシング & ナラティブ・ベースト・ナーシングの関連本をご紹介します。

 

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地域ケアの今⑫

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

“寄り添う”ことの難しさ

文:上野まり

今日、2人に1人はがんに罹患するといわれています。私のまわりにもがん罹患者が増えました。検診の普及により早期に発見・治療され、5年、10年と長期にわたって生活の中に医療を取り込みつつ生きる人も多くなり、「がんは慢性疾患」と認識される時代になったと感じます。しかし先日、1人の友人が急に逝ってしまいました。

妻とのメール

その友人の妻から、ある日突然、「夫ががんに罹患した」とメールがありました。驚いてすぐに病院に行こうとしましたが、後のメールに「彼は誰にも会いたくない、知らせたくないと言っている。看護師のあなたにだけこっそり知らせたの」と書かれていました。

その後も彼女とのメールのやりとりは続きました。お互い仕事をしているため、通勤時間や寝る前にメールを送り合いました。「がん=死」をイメージし、急いで駆けつけたり、電話したりするしか方法がなかった時代に比べ、いつでもどこでも連絡できる便利な時代になったと思います。

彼らはできる限りの治療を施して治したいと考えており、私もその思いに強く共感しました。治療を進める中で、彼の症状の変化にもうだめなのか、まだ大丈夫なのかと一喜一憂する彼女の様子がメールからうかがえました。時には、彼の不機嫌な言動に傷ついたり自分を責めたりと、普段は冷静な彼女らしくないメールも届きました。

仕事と看病と主婦業……大きな負担に潰されそうな彼女に、私はどう返信すればよいか悩むこともありました。メールは便利である半面、一度送信したら修正できず、後にも残ります。彼女から届いた短いメールの意味をどう捉えたらよいのか、この内容のメールを受け取ったら彼女はどう感じるだろうと、看護師だからこそ軽い発言にも重みが加わってしまうようで、返信にはいつも時間がかかってしまいました。 続きを読む…


トシコとヒロミの往復書簡 第12回

本連載では、聖路加国際大学大学院看護学研究科特任教授の井部俊子さんと、訪問看護パリアン看護部長の川越博美さんが、往復書簡をとおして病院看護と訪問看護のよりよい未来を描きます。さあ、どんな未来が見えてくるのでしょう。

川越さんイラスト

川越博美さんから井部俊子さんへの手紙

訪問看護の“最大の顧客”
文:川越博美

夏の暑さの中で、訪問を続けています。

井部さんが応援してくださった「ナース社長」は今、確実に増えています。カスタマー・エクイティの考え方も紹介していただき、参考になりました(実践者にとってはやや難解でしたが)。

「訪問看護師が経営者になる」。1992年に老人訪問看護制度が始まったころから声高に叫ばれていたことです。しかし当時、訪問看護師は管理者にはなれても事業主にはなれず、経営者ではありませんでした。それでも事業主は名目だけで、実際は経営をしていた訪問看護師が多くいました。またそうあろうと努力もしました。

しかし、経営といっても、収入を増やす道は訪問看護の回数を増やすことしかありません。「人件費を抑えて訪問回数を増やす」、それが当時の主な経営戦略でした。なんと低レベルな戦略でしょう。私たちは、収入を確保するために、研究班に参加して研究費をもらったり、活動のための補助金をもらったり、企業に協力して在宅ケアに関する商品開発に知恵を貸したりしました。それでも赤字が続き、診療報酬を上げてもらう以外に方法はないと、ロビー活動もしました。仲間と厚生省(現:厚生労働省)に行って「報酬を上げてもらえなければ訪問看護の管理者は首をくくるしかない」と担当官を“脅し”ました(実際には脅したつもりはないのですが、訪問看護ステーションの窮乏をデータで示して訴えました)。

経営は困難な時代でしたが、せっかく看護に報酬がついたのだからと、なりふり構わず収入を増やす道を模索し、訪問看護、訪問看護と叫ぶ私たちを、「訪問看護師は暑苦しい」と評した病院看護師もいました。「なぜ看護師が経営者になるのか、経営の専門家に任せたほうが事業は成功するのに」と言った、訪問看護ステーションで実習した医学生もいました。 続きを読む…


協働と連携を生むグループマネジメントとは

 

古川先生写真

古川 久敬さん (ふるかわ・ひさたか)
日本経済大学大学院経営学研究科教授、九州大学名誉教授 教育学博士 1972年九州大学大学院教育学研究科修士課程修了。1972〜86年日本国有鉄道 鉄道労働科学研究所社会心理研究室。1980〜81年米国ニューヨーク州立大学(ビンガムトン校)経営管理学部 客員研究員。1986〜2000年九州大学教育学部 教育学研究科 助教授、教授。 2000〜2012年九州大学大学院人間環境学研究院 教授。2003〜2012年九州大学ビジネススクール教授併任。2012年より現職。

グルマネ表紙入稿グループマネジメントの基礎理論と実践的知識を解説して好評を博した書籍が版を重ね、『協働と連携を生むグループマネジメント入門 第2版 リーダーとしての基軸づくり』として発行されました。

 

著者・古川久敬氏に、リーダーが基軸を持つことの重要性と、院内外で連携を進めるためのポイント、看護管理者への期待などをうかがいました。

 

 

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看護研究の質向上と時間短縮を実現する! 『「尺度」を使った看護研究のキホンとコツ』刊行! 既存の「尺度」をどう選び、どう評価して 看護研究に活用するかがすぐわかる!

「尺度」表紙看護研究の精度を上げ、かつスピードアップも実現するための1つの有効な方法として、既存の「尺度」を的確に使うことが挙げられます。そもそも「尺度」とは何か、どのような視点で既存の尺度を選ぶか、そして「尺度」を使った調査の結果をどのように分析するかなど、よりよい看護研究に取り組むための「尺度」の使い方のキホンとコツを徹底解説します。

 

 

 

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