人気YouTuber・看護師へいさんによる書籍『看護の沼にハマる①看護師へいPresents 吸引・排痰法』は、2024年3月の刊行以来、多くの読者の方々から好評いただいています。
このたび〈著者本人による渾身の書籍レビュー〉をお寄せいただきましたので、本ページでもシェアいたします✨
へいさんのプロフィールは、こちらの個人サイトをご参照ください。
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初の著書「看護師へいpresents 吸引・排痰法」を出版しました!
みなさんがいつも応援してくれていたおかげで、目標の一つである初出版が叶いました。本当にありがとうございます!
この本は、私がこれまで出会ったどの吸引・排痰系の本よりも現場に寄り添った内容にできたと自負しています。
看護師の疑問を根拠から解説したり、「こんなとき、どうすればいいの?」といった解決策を具体的に記載しました。
動画で見たい方はこちら
【本書で解決できる】看護師がよく遭遇する具体的な悩み
- 鼻腔から気管までの吸引って、やっていいの?
- 吸引カテーテルが入らないときはどうすればいいの?
- 口腔吸引と鼻腔吸引、どちらを先に行えばいいの?
- 吸引圧は止めて入れる?かけながら入れる?
- 吸引で痰が引けないときはどうすればいいの?
- 痰が固いときはどうすれば軟らかくなるの?
疑問が一つでもあれば解決の助けになる一冊です。ぜひ試し読み……いや、目次だけでも見ていただけると嬉しいです!
本書の目次
本書のポイント
- 看護師にわかりやすく書かれている
- 実践に活かせるように具体的である
- 方法だけでなく内容の根拠が書かれている
- 動画と連動しているので、理解しにくいところは動画で学べる
特に排痰法のハフィングやスクイージングなどは、動画を見ていただくほうがわかりやすいと思ったので、動画にアクセスしやすいように各章の最初にQRコードを載せています。
看護技術の中でも吸引・排痰法に絞った、かなり専門的な本として、吸引・排痰法について全てカバーできるように書いています。
現場での「なぜ?」といった疑問はこの本で全て解決するように作りました。
本書を読むことで得られるメリット
- 吸引・排痰法が実践できる
- 現場で困ったときに本を見て解決できる
- 先輩によって言っていることが違うときに、正しい答えが理由を含めてわかる
- 人に根拠をもって説明できる
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Lesson 1 痰と排痰法について知ろう
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- 痰について知ろう
- 排痰を助ける3つの要素と排痰法
- 安全に排痰するためのパルスオキシメータの使い方
排痰についての基礎知識に加えて、パルスオキシメータの使い方やトラブル解決などの話をしています。
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Lesson 2 口腔・鼻腔吸引のコツ
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- 口腔吸引
- 鼻腔吸引
- 口腔吸引と鼻腔吸引、どちらを先に行う?
吸引の方法だけでなく吸引カテーテル挿入時のコツや注意点、挿入困難時の対応など、一つ一つ丁寧に詳しく記載しています。
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Fukabori A 鼻腔から気管までの吸引がダメな理由
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- 鼻腔から気管までの吸引の是非
臨床あるあるの鼻腔から気管までの吸引についても ”深掘って”しっかり説明しています。
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Lesson 3 気管吸引① 吸引のタイミング
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- 吸引の大前提
- 気管吸引のタイミング
- 人工呼吸器モニタでの吸引のタイミングの判断
吸引はどういうときに行うのか、意識障害がある患者さんでも適切なタイミングを客観的に判断できるように説明しました。
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Lesson 4 気管吸引② 吸引のコツと手順
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- 気管吸引の方法
- 開放式気管吸引
- 閉鎖式気管吸引
- 気管切開孔からの吸引
- 開放式と閉鎖式、どちらを選択する?
- 経管栄養中に気管吸引をする場合
Lesson4がメインコンテンツ! と言っていいかもしれません。気管吸引はかなり奥深いので詳しく解説しました。
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Fukabori B 吸引カテーテル挿入時、吸引圧は止めて入れる? かけながら入れる?
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- 気管吸引の場合
- 口腔・鼻腔吸引の場合
文献によって意見が分かれる問題なのですが、疑問の答えを示しています。
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Lesson 5 吸引実施の順番
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- 吸引実施の順番
- 体位調整前の吸引
- 口腔ケアをする際の吸引の順番
- VAP(人工呼吸器関連肺炎)予防
Lesson5は総じて「人工呼吸器関連肺炎予防のために看護師ができること」といった内容です。
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Fukabori C カフの管理
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- カフの役割と適正
- カフ圧の調整
- カフのトラブル対応
- カフ上部吸引をしても分泌物が引けないとき
看護師が意外と困るカフの完全解説です。
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Lesson 6 吸引以外の排痰法① 咳嗽介助、ハフィング
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- 咳嗽介助・ハフィングの目的
- 実施前の準備(共通)
- 咳嗽介助
- ハフィング
吸引をしなくても痰を出す方法を説明しています。
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Lesson 7 吸引以外の排痰法② 加湿、体液管理
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- 痰を軟らかくする方法
- 加湿
- 体液管理
加湿や体液管理は普通の看護技術書ではあまり書かれていない内容ですが、痰を軟らかくするために必要な知識です。脱水の気づき方や対応方法についても詳しく書いています。
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Lesson 8 吸引以外の排痰法③ 体位ドレナージ
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- 体位ドレナージの目的
- 体位ドレナージの手順
- 体位の選択
- 体位ドレナージの実際
- 腹臥位療法
Lesson8では、体位ドレナージで知りたい情報は全て網羅していると思います。
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Lesson 9 吸引以外の排痰法④ スクイージング
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- スクイージングの目的と優先度
- スクイージングの手順
- 部位別のスクイージングの実際
スクイージングで知るべき情報を徹底解説しています。
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Fukabori D 小児の吸引
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- 吸引における小児と成人の違い
- 口腔・鼻腔吸引
- 気管吸引
少しマニアックなのでYouTube動画では作っていませんでしたが、視聴者さんから「知りたい」というコメントもいただいていたので、詳しい説明を載せました。私は、乳児〜幼児の看護は経験があったのですが、新生児の看護は経験がなかったので、NICUで働いていた友人にも相談しながら書籍限定で書き起こした項目です。関心がある人は参考にしてください。
本書をおすすめできる人
- 看護師全員
- 1〜3年目の看護師
- 新人指導に関わる看護師
- 学び直しをしたい看護師
- 吸引を学んでいる介護職
- 自宅で介護をしているご家族
- 排痰について学びたいコメディカル
本だからこその良さがある!
基本的には今までYouTube動画で発信してきた内容がもとになっているのですが、1冊にまとまっているので網羅性が高く、理解しやすかったり、見たいページをすぐ開けるので仕事の休憩中にササっとチェックできたりと、本だからこその利便性もあります。
職場で患者さんのケアを話し合っているときや、書籍に書いてる方法を参考にケアの構成を話し合うときにも活用できると思います。
書籍化にあたり、監修者として石塚睦子先生(SBC東京医療大学健康科学部看護学科教授)に内容の確認をしていただき、出版社でのチェックも入っているので、内容の信頼性も、より高まりました。
また、後輩に教えるときにも説得の根拠の一つとして役立てられると思います。
訪問看護師さんの場合でしたら、在宅介護をしている家族への説明でも役立てられるのではないでしょうか。
この本では「動画では説明していなかったけど、足したほうがいいかなー」と思う説明を追加して書いたり、YouTube視聴者さんの質問から「これも説明したほうがいいな」と思っていたことは書き足しています。
本だからこその良さというのは確実にあると思います。
ぜひ手に取ってもらえたら嬉しいです!
[レビュー出典]看護師へいさんホームページより(転載にあたり、一部改変)
キホンのキからオタクレベルまで、
臨床現場で遭遇する「???」がスッキリ解決!
ある看護技術について、あれもこれもと深掘りしていった結果、ついに「オタク」レベルまで到達してしまった〝沼ハマ看護″第1弾は、看護師なら誰もが行う基本中の基本の手技、「吸引・排痰法」。つい何となくやってしまいがちですが、中途半端な知識で行うと患者さんを危険にさらしてしまう、実は奥が深い技です。
日常の臨床でよく遭遇するけれど、教科書や参考書にはあまり書かれていない困りごとを掘り下げて解説しました。
看護の沼にハマる❶
看護師へいPresents
吸引・排痰法
著者:看護師へい(小林洋平) 監修:石塚睦子
●A5判/196ページ
●定価2,420円(本体2,200円+税10%)
2024年3月発行