SPECIAL BOOK GUIDE ビジョンを胸に自ら学び、 不確実な未来に立ち向かう力 書評『ポートフォリオで未来の教育 次世代の教育者・指導者のテキスト』

学習への意欲や主体性を引き出すツールとして、「ポートフォリオ」に注目が集まっています。医学界・教育界へポートフォリオの活用を提唱してきた鈴木敏恵さん(シンクタンク未来教育ビジョン代表)は、このたび『ポートフォリオで未来の教育――次世代の教育者・指導者のテキスト』を刊行。医療現場でポートフォリオ活用に取り組まれる藤沼康樹さん(医療福祉生協連家庭医療学開発センター センター長、医師)に、本書の書評をいただきました。

 

*  *  *

続きを読む…

SPECIAL BOOK GUIDE 多様な人材が、活き活きと働き続けられる職場づくりを 『令和元年版 看護白書 看護職の働き方改革』刊行!

看護界の重要度の高いテーマを取り上げ、看護職としていま押さえておくべきことをタイムリーに解説する『看護白書』。「令和」を迎えて初となる看護白書のテーマは「看護職の働き方改革」です。少子高齢化による働き手の減少や企業が抱える働き方の課題等を踏まえ、国民の働き方の抜本的な改革が進むなか、看護職はどう取り組むべきか。看護職の働き方改革の全体像と、現場での先進的な事例を知ることができます。

 

続きを読む…

SPECIAL INTERVIEW 『病院と地域を“看護”がつなぐ』 「地域」を知りたい看護管理者の皆さんへ

病院・訪問看護ステーション・教育機関など多彩な経験を経て、今、公立病院の看護局長として活躍する角田直枝さん。離職率4%を誇る茨城県立中央病院での看護の1シーンが、軽快な語り口のエッセーと、ププッと笑えるユニークな4コマまんがで展開されます。「特に病院の看護師さんに読んでほしい」と語る角田さんに、本書のおすすめポイントをうかがいました。

 

 

角田 直枝さん
茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局長
がん看護専門看護師

 

1987年筑波大学医療技術短期大学部看護学科卒業後、筑波メディカルセンター病院に入職し、病棟勤務。その後、筑波メディカルセンター訪問看護ステーションいしげ管理者を務め、2002年筑波メディカルセンター病院副看護部長に就任。2005年より日本訪問看護振興財団にて認定看護師教育課程訪問看護学科主任教員、2007年には同財団事業部長を務め、2010年より現職。『イラストでわかる 元気になる看護管理』(中央法規出版)など著書多数。

 

続きを読む…

SPECIAL BOOK GUIDE 「院内デイケア」ってどうやるの? 『認知症plus院内デイケア  生活機能の維持・回復を目指す』刊行!

[認知症plus]シリーズ第4弾のテーマは「院内デイケア」です。そもそも院内デイケアとはなんでしょう。定義はあるのでしょうか。導入したけれども、継続することが難しいと感じていませんか? 本書では、院内デイケアとはどのようなものなのか、導入のために必要なこと、継続していくために取り組むことについて解説しました。また、実際に院内デイケアを導入している6病院の具体的な事例も紹介しています。今後、導入を検討している病院におすすめです。

 

続きを読む…

SPECIAL BOOK GUIDE 子どもを虐待から護る Child Abuse & Neglect Nursing Todayブックレット03刊行!

■子どもを護り、子育てを支えるために、看護・医療職にできることは何か

子どもの虐待に関する痛ましい事件が各地で相次ぎ、その背景には少子化の進展や家族形態の変化、地域とのつながりの希薄化など、出産や子育てをめぐるさまざまな課題が横たわっています。
そのような現状から、本書は虐待予防における母子保健活動を中心に、長年保健師として実践・研究に取り組んできた上野昌江氏(関西医科大学看護学部教授)が自身を含む看護・医療職5名の寄稿を編集したもので、妊娠期・出産期・子育て期と切れ目なく、関係職種が連携・協働する支援のあり方や最前線の取り組みがまとめられています。

 

■子ども虐待予防で看護職が果たすべき役割とは?

厚生労働省の報告結果から、子どもの虐待による死亡事例(心中を除く)をみると、3歳未満児が全体の約7割を占め、そのうち約4割が0歳児と最も多くなっています。この年齢の子どもたちは定期健診や予防接種などで医療機関や保健機関の看護職が何らかの形で出会っています。この事実は非常に大きく、つまりそこで何らかのサインに気づくことができていれば、虐待リスクを早期に発見できる可能性があるという意味で、看護職の役割の重要性が本書全体を通して改めて強調されています。
医療機関における看護師の役割や、助産師と臨床心理士の連携によるメンタルケアなど母親を中心とした「ペアレンティング・サポート」の取り組み、また地域ぐるみで子育て中の親と子どもたちを支える行政保健師の事例など、さまざまな場面における看護職の活動を取り上げています。

 

■精神科医の立場から子ども虐待の本質に迫る

ネグレクトについて、親の責任とすることに異を唱え、支援の手を差しのべない地域社会こそがネグレクトの本質であるとし、虐待の世代間連鎖についても「被虐待歴が虐待を引きおこす」のではなく、「被虐待歴のある人に周囲の地域社会が必要な支援を怠ったときに引きおこされる」と指摘します。
虐待とは「虐待する親」の問題ではなく、親と子どもを孤立へと追い込む「地域社会」の問題へと認識を転換することや、「親になる」ためには「親と子どもが地域社会の一員として支えられていくこと」が求められ、そのための地域社会づくりと地域保健活動の実践の重要性を力説しています。

 

★ご購入はこちらから

 

 

Nursing Todayブックレット・03
子どもを虐待から護る
Child Abuse & Neglect 

 

 

 

上野昌江 編集
●A5判 64ページ
●定価(本体750円+税)
ISBN 978-4-8180-2215-7

 

 

内容

●子ども虐待予防における看護職の支援──上野昌江
●医療機関における子どもの虐待予防・対応〈看護師〉
──山本光映
●母親を中心とした「ペアレンティング・サポート」〈助産師〉 ──相川祐里
●子どもを護り、子育てを支える仲間づくり・地域づくり
〈保健師〉──廣末ゆか
●子どもの虐待とネグレクトの本質を知る〈精神科医〉
──鷲山拓男