〈コミュニティケア探訪・No.25〉
【ホスピスの知恵を生かして地域・病院・施設の看取りの質向上】
英国の「エンドオブライフケア・ストラテジー(終末期ケア戦略)」
写真1
「エンドオブライフケア・ストラテジー(終末期ケア戦略)」は160ページ以上もある充実の内容
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文と写真・村上 紀美子(医療ジャーナリスト)
超高齢者3人の遠距離在宅ケアを初体験中。ケアマネジャー、訪問看護や介護、訪問診療、小規模多機能型居宅介護、シルバー人材センター、デイサービスの助けを得つつ右往左往中。
ご感想は mkimiko@mbf.nifty.com まで。
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在宅での看取りが求められています。でも家族介護力は弱まるばかり。新たな看取りの知恵の開発が必要でしょう。そこで、ホスピスの知恵を在宅・病院・施設に応用して、看取りの質向上を! と取り組む英国の「エンドオブライフケア・ストラテジー(終末期ケア戦略)」が参考になりそうです。英国各地のホスピスや地域保健センターでの取材を基にご紹介します。
※2011年11月号62ページ「ロンドン北部地域の看取り支援ネットワーク」の記事も併せてご参照ください。
どこでも、どんな病気の看取りでも
英国で全国的に取り組まれている「エンドオブライフケア・ストラテジー」(写真1)。ごく簡単に説明すると、以下のようになります。
- 人生の最期に、自宅・病院・施設どこでも、ホスピスのような質の高いケア提供をめざす
- がんだけでなく、生命を脅かす病気すべてが対象(HIV/AIDS・心不全・呼吸不全・腎不全・脳梗塞・神経難病・運動ニューロン病など) 続きを読む…