プロセス改善による生産性向上 NKリーン生産方式の活用②
兄井 利昌 ● あにい としまさ
株式会社日本経営業務プロセス改善部 部長
リーンコンサルティング認定ゴールド資格保有
前回はNKリーンの概要についてご紹介しました。今回は、現場改善を進める上で重要となる「NKリーンマネジメントの考え方」と、実際の事例を紹介します。
プロセス改善による生産性向上 NKリーン生産方式の活用②
兄井 利昌 ● あにい としまさ
株式会社日本経営業務プロセス改善部 部長
リーンコンサルティング認定ゴールド資格保有
前回はNKリーンの概要についてご紹介しました。今回は、現場改善を進める上で重要となる「NKリーンマネジメントの考え方」と、実際の事例を紹介します。
マグネット的組織文化の変革がもたらしたもの
五十嵐 由衣 ●いがらし よしえ
聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス
ナースマネジャー・マグネットプログラムディレクター
マグネット認証は、世界最大の看護師の資格認証組織である、米国看護師認証センター(The American Nurses Credentialing Center: ANCC)が卓越した看護を提供する医療機関に与える国際認証です。聖路加国際病院は、2013年よりマグネット認証取得に向けた活動を開始し、2019年に初回認証を取得。4年間の認証活動を経て、2024年8月に2回目の認証を取得しました。本稿では、看護師が質の高い看護を提供し、やりがいを持って働き続けられる組織づくり、マグネット的組織文化の変革について紹介します。
経営者の高齢化等により注目されている事業承継。成功させるにはいくつかのポイントがあります。本連載では、事業承継とは何か、事業承継の流れ・留意点などの基礎知識を解説し、実際の支援事例を紹介します。
訪問看護ステーションの事業評価
デューデリジェンスの重要性
坪田 康佑
つぼた こうすけ
訪問看護ステーション事業承継検討委員会
一般社団法人医療振興会代表理事
看護師/国会議員政策担当秘書
訪問看護ステーションの
過去と未来を評価する
「デューデリジェンス」(Due Diligence)とは、経営状況や財務状況を調査して企業を適正に評価することであり、一般的に買い手側が売り手に対して、専門家を介し実施するものです。過去・現在の評価に加え、事業の将来展望の分析も行います。
過去・現在の評価は、主に「財務」「税務」「債務」「法務」「人事」の観点から行われ、事業承継後に発覚する可能性のある問題を事前に把握し、抱えるリスクを最小限に抑えます。例えば、過去の不正請求や未払いの残業代などが後日明らかになった場合、その責任と財務的負担は新しい経営者に移ることになります。そのため、デューデリジェンスでは過去から現在に至る事業運営の適正性を綿密に調査します。
一方、将来展望の分析は「事業戦略」「オペレーション」「知的財産」などの側面から多角的に実施され、事業承継後の成長可能性や発展性を評価します。ここでは事業の収益力、人材の融和と活性化、知的財産の活用などが重点的に検討されます。また、承継先の既存事業とのシナジー効果が期待できるかどうかも重要な検討事項となります。
〈新連載〉
「People-Centered Care(PCC)」とは、市民が主体となり保健医療専門職とパートナーを組み、個人や地域社会における健康課題の改善に取り組むことです。本連載では聖路加国際大学のPCC 事業の中で経験した「個人や地域社会における健康課題の改善」を紹介します。
射場 典子●いば のりこ
聖路加国際大学PCC開発・地域連携室
中村 めぐみ●なかむら めぐみ
聖路加国際大学PCC開発・地域連携室
連載のはじめに
市民主体のケアにおける
看護職のありよう
市民が主体となるケアとは
聖路加国際大学では2003年よりピープル・センタード・ケア(PCC)という新たなケアの開発に取り組んでいます。
「医療の主人公は誰か?」そんな当たり前の問いからPCCの探求は始まりました。誰もが自分の人生の主人公であり、生活の主体であるにもかかわらず、医療の場では受け身となり、医療者がよかれと思う道筋へと進んでしまいがちなのはなぜでしょうか。
PCCのPは“Patient”ではなく、“People”であり、看護の対象を「患者」という医療の枠組みのみで捉えるのではなく、地域社会で暮らしている人(市民)と捉えます。そして、市民1人ひとりが医療者とパートナーを組み、自分自身や地域社会における健康課題の改善に向けて取り組むことが市民主体のケアと言えます。