褥瘡が発生する要因は、必ずその人の生活の中から見つけることができます。ケア環境の整った“病院だからこそできるケア”に留まらず、介護施設や在宅でのケアを見すえて高齢者の生活を豊かに支えるために“ポジショニング&シーティング”と“スキンケア”という基本的なケアから再確認してみませんか。
『見直そう,褥瘡ケア “ポジショニング&シーティング”と“スキンケア”』では、誰もが知っておくべき褥瘡の予防と管理の知識・技を見直し、問題点を改善する実践について紹介しています。
4月号「急変の“予測と対応”9つのポイント」の関連情報を特設ページを更新しました。
病棟での急変対応の「わるい例」「よい例」やISBAR報告例を動画で紹介しています。匿名キャストは認定看護師やACLSインストラクターのみなさん。リアルな演技は必見です!
日本看護協会機関誌『看護』が2013年4月号より“表紙”を、目に優しい白地に木版画のイラストでリニューアルしました。そして、中身のレイアウトも“読みやすく”を意識して少しずつ変わっています。
4月号から編集責任者が交替し、新たな編集方針として「日本看護協会機関誌として“より広く、詳しく”協会の取り組みをご紹介する」ことと、その上で、従来の記事に加えて「看護管理者が“病院”だけでなく、“地域”にも視点を広げて“その人”を支える看護の実践に役立つ」記事をお届けすることにも挑戦します。
まず、そのトップバッターとして4月号の特集1は日本看護協会が重点事業として力も入れている施設・在宅等領域のナースを支援する「看護師職能委員会Ⅱ」についての詳報です。病院から退院した患者さんを“地域”のナースがどのようにして支えているのか、本特集でご確認ください。
写真1
高齢者住宅の一画にある知的障害者の棟へ急ぐソビさん
文と写真・村上 紀美子(医療ジャーナリスト)
日本での活動を再開しています。
ご感想は
mkimiko@mbf.nifty.com
まで。
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〈お詫びと訂正〉
本誌2012年11月号連載「コミュニティケア探訪」の内容に誤りがございました。
43ページ 左段本文12行目
(誤)「継続教育」は3年間で250時間以上
(正)「継続教育」は3年間で35時間以上
謹んでお詫び申し上げ、訂正させていただきます。
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前回(2013年1月号)登場のいつみ・ラワーセンさん。日本とデンマークで、本物のケアを求めてチャレンジを続けています。
そのいつみさんが今、注目しているのが、高齢になった知的障害者のためのケア付き住まいです。「ここでいろいろな工夫がされている」と聞いて興味津々、いつみさんと一緒に出かけ、スザンネ・ソビ(Suzanne Soby)さんにお話を聞きました。
(通訳者は大加瀬恭子さん)
「分類して枠に当てはめる」から
「個人のニーズを見て対応」へ“ケアの大転換”
“ケアの大転換”が、ヨーロッパ各国で20年ほど前から今もずっと続いています。
何から何への転換かというと……。
「障害や年齢などで分類し、その枠に当てはめてサービス提供する」旧来のスタイルから、「個々人の個性的なニーズをアセスメントして、それに合わせて、本人の力や周囲の力を最大限生かしながら、足りない部分だけサービスを提供する」スタイルへ、という方向の転換です。
これは、利用者さんを人として尊重して希望に沿うケアであり、ケアするスタッフにとっても納得がいき、費用面でも無駄がなく合理的、というわけで広がっています。
このケアの大転換の中で、前回登場したいつみさんの職場は「特養ホーム」から「ケア付き高齢者住居」に変貌しました。
そして、今回お訪ねする高齢になった知的障害者のためのケア付き住まい「プライエセンター・ベスタボー」も、この大転換の一環です。デンマーク中央部にあるフュン島のソノスー市にあります。
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