だから面白い訪問看護管理

大学教授から転身し「らふえる訪問看護ステーション」を開設。10年を経た今、訪問看護の未来を見すえて管理者としての思い・考えを語っていただきます。〈筆者が変わりました!〉

 

 

自由な発想でステーションを経営

 

林 啓子

株式会社らふえる 代表取締役
らふえる訪問看護ステーション 管理者
一般社団法人茨城県訪問看護事業協議会 会長

 

 

訪問看護の経験ゼロでステーションを開設

 

今号から2年間、このコーナーを担当する林啓子です。私は茨城県土浦市で訪問看護事業を営み、株式会社らふえるの社長とらふえる訪問看護ステーション(以下:らふえる訪看)の管理者を兼任しています。

 

らふえる訪看の営業地域は茨城県南部の土浦市・つくば市・牛久市・阿見町で、結構広域なので移動は車です。都市部と農村部が混在している地域で、阿見町には自衛隊駐屯地があります。土浦市・牛久市・阿見町の高齢化率は、全国平均と同程度。一方、大学や研究機関が集まっているつくば市は学生や研究者が多く、高齢化率は全国平均を大きく下回ります。東京へは車でも電車でも約1時間の距離で、都内への通勤者のベッドタウンとして開発が進み、多種多様な生活背景を持つ人々が住んでいます。

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折々のはなし⑦

教育現場の立場から角田直枝さん、在宅現場の立場から大槻恭子さん、福祉現場の立場から鳥海房枝さんに、日々考えていること・
気になっていること・感じていることなどを述べていただく私的エッセイ。

 

 

 

角田 直枝

かくた なおえ

常磐大学大学院看護学研究科

 

病院・訪問看護ステーション勤務をはじめ、日本訪問看護振興財団の認定看護師教育課程訪問看護学科などで教育に携わる。2010年より茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局長を12年間勤め、2022年3月に退職。同年4月より現職。がん看護専門看護師、特定行為研修修了者。

 


 

実習は、学生も教員も、いろいろと気づくなぁ

 

最近、だいぶ寒くなってきましたが、皆さんはお変わりなくお過ごしでしょうか。今年は6月下旬の猛暑とか、東北の長雨など、気候の心配事が続いていますね。また、新型コロナももうずっとこのままではないかと思うくらい、感染の拡大と一時的な落ち着きとを繰り返しています。

 

大学では、3年生の実習がこの秋から続いています。私が担当しているのは主として急性期実習なので、3週間を1クールとした病院実習となります。社会の感染拡大や個々の学生の感染により、次の実習ができなくなるのではと、いつもはらはらしています。学生に行動に注意するよう指導している立場から、私自身も、職場と家の往復と日常の買い物程度の行動に留めています。しかも、週1日は病院での勤務を続けていることからも、人混みや遠方への外出は避ける自粛生活です。

 

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職員が辞めない組織をつくる!⑤

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設の管理者が抱える課題を浮き彫りにし、どうしたら職員が辞めない組織づくりができるのかについて指南します。

 

 

組織を“壊す”
否定の言葉

 

横山 郁子

よこやま いくこ

株式会社パーソナル・ナース 代表取締役/訪問看護塾 塾長
神奈川県訪問看護ステーション協議会 会長

 

 

 

言葉の持つ「力」

 

離職率が高いステーションにはいくつか特徴がありますが、その中の1つに「管理者が否定的な言葉を頻繁に使用する」ことが挙げられます。否定的な言葉は相手を傷つけるだけでなく、管理者にそうした言葉を投げかけられた職員は“否定されないための行動”をとるようになります。その結果、職員は管理者の意図しない行動をとったり萎縮したりするようになり、最終的に退職につながることがあります。それを避けるためにも、管理者はコミュニケーションのとり方に留意する必要があります。

 

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特別寄稿 心理的安全性のある職場づくり

 

清水 奈穂美

しみず なおみ

 

佛教大学保健医療技術学部看護学科在宅看護学 准教授

訪問看護認定看護師/在宅看護専門看護師

 

筆者略歴

病院勤務を経て、2011年に訪問看護認定看護師資格を取得。その後、淀川キリスト教病院訪問看護ステーションに所属し、訪問看護認定看護師として地域医療に従事。大阪府立大学大学院看護学研究科へ進学し、2017年在宅看護専門看護師資格取得。滋賀医科大学にて学生から現任まで地域で活躍する看護職の育成にかかわる。2022年より現職。

 

 

 

皆さんの職場には、ケアをする中で「自分の判断に自信がない」や「この対応でいいのか悩む」と少しでも思ったときに、誰かに相談できる環境はありますか。また、困難な状況に直面したとき、失敗してしまったときに、ともに考え、ともに振り返り、学び合う仲間はいますか。

近年、チームの成長をもたらし、学びを後押しする職場づくりに「心理的安全性」が注目されています。本稿では、心理的安全性について紹介するとともに、訪問看護に心理的安全性が必要な理由と期待される効果、心理的安全性を高める具体的な方法を考えたいと思います。

 

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SPECIAL INTERVIEW 『在宅療養者のスキンケア 健やかな皮膚を維持するために』刊行

岡部 美保さん

(おかべ・みほ)

 

在宅創傷 スキンケアステーション代表

皮膚・排泄ケア認定看護師

 

1995年前橋赤十字病院退職、群馬県看護協会訪問看護ステーション入職。2015年高崎健康福祉大学訪問看護ステーション入職。2016年管理者に就任。2021年退職し、在宅創傷 スキンケアステーションを開設、現在に至る。2016年高崎健康福祉大学大学院保健医療学研究科看護学専攻修士課程修了

 

健やかな皮膚は、日々のスキンケアが基本です。療養者の健やかな皮膚を守り、笑顔で暮らしてもらいたい。その思いが込もった『在宅療養者のスキンケア』が発刊されました。皮膚の基本知識(エビデンス)をおさえながら、ドライスキンから褥瘡までのアセスメントと予防的ケアを豊富な実践知を基に丁寧に解説した、本書の読みどころをうかがいました。

 

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