「医療人権を考える会」では、2012年から訪問看護における倫理をテーマに事例検討を開始。検討の成果は小社雑誌『コミュニティケア』の連載でも紹介され、このたび『事例で考える 訪問看護の倫理』として書籍化されました。本書の監修者で同会代表の杉谷藤子さんと、著者の1人である吉川洋子さんに、倫理観に基づく看護実践に向けたメッセージをいただきました。
「医療人権を考える会」では、2012年から訪問看護における倫理をテーマに事例検討を開始。検討の成果は小社雑誌『コミュニティケア』の連載でも紹介され、このたび『事例で考える 訪問看護の倫理』として書籍化されました。本書の監修者で同会代表の杉谷藤子さんと、著者の1人である吉川洋子さんに、倫理観に基づく看護実践に向けたメッセージをいただきました。
著者の石垣先生と清水先生の出会いと、お二人が長年全国で「臨床倫理事例検討会」を開催されていることは、以前のブログ記事でご紹介しました。
看護師と哲学者という一見異色の組み合わせのためか、「臨床倫理事例検討会」でも、会の冒頭で清水先生が石垣先生との出会いとお二人の関係について、簡単に紹介されることがあります。
「石垣さんはお母さんのような感じかな…、あ、でもお母さんって言うと怒られるから、お姉さんと言っておきます」。石垣先生はそれを聞いていつもニコニコされています。
でも、実際に石垣先生は清水先生の義理のお母さんといえる(かもしれない)エピソードがあるのです。 続きを読む…
「倫理」と聞くと“難解なもの、敬遠したいもの”と感じる人も多いようですが、医療者は日々のケアの中で倫理的問題に対応しています。「患者さんにとって少しでもよい道を見いだそう」と努力していく中で、さまざまな困難な問題にぶつかり、どうしたらよいかと迷うこともあるでしょう。
医療者はどのように患者を尊重し、その人らしい生き方ができるようにサポートしていけばよいのでしょうか。
弊社刊『臨床倫理ベーシックレッスン』は、臨床現場でよく遭遇する身近な事例について、皆で考え、迷った記録です。
はじめに(日本看護協会常任理事 福井トシ子)
「『爪のケア』に関する刑事事件」は、 2007 年 6 月から 3 年以上にも及び、 2010 年 9月にようやく結審しました。これまでの日本看護協会(以下、本会)の取り組みや支援方法、また看護職賠償責任保険制度の一環である、サービス推進室の取り組みや支援方法について、関係者ヘ報告するとともに、日本看護協会機関誌「看護」でも 2011年3 月号に特集をしました。