『臨床倫理ベーシックレッスン』 制作の裏側をちょこっと紹介☆石垣靖子先生は清水哲郎先生の義理の母??

著者の石垣先生と清水先生の出会いと、お二人が長年全国で「臨床倫理事例検討会」を開催されていることは、以前のブログ記事でご紹介しました。

 

看護師と哲学者という一見異色の組み合わせのためか、「臨床倫理事例検討会」でも、会の冒頭で清水先生が石垣先生との出会いとお二人の関係について、簡単に紹介されることがあります。

 

「石垣さんはお母さんのような感じかな…、あ、でもお母さんって言うと怒られるから、お姉さんと言っておきます」。石垣先生はそれを聞いていつもニコニコされています。

 

でも、実際に石垣先生は清水先生の義理のお母さんといえる(かもしれない)エピソードがあるのです。

 

清水先生のお宅のネコ、サラちゃんは、石垣先生のお宅のネコちゃんのお嬢さんとのこと。小さいときに石垣家から清水家にもらわれたサラちゃんは、毎日ずっと清水先生の隣でいっしょに寝ていて、気分はお嫁さん (^ー^* )。「だから、石垣さんはやっぱり義理の母と言えるんですけどね~」と言うと、会場からクスッと笑いが起こります。

 

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実は本書の企画は、もともとは「石垣先生に何か(!)本を書いていただきたい」というところから始まったものでした。石垣先生に書いていただくことだけ決定していて、内容は後から決めるというアバウトな企画だったのです。

 

そこでその後、編集担当が考えたいくつかの企画案を石垣先生に提案し、そのなかから興味のあるものを選んでいただくことになったのですが、なかなか首を縦に振っていただけません。今から思えば、安易に思いつくような企画案ばかりで、興味を惹かれなかったのも当然だと思います。

そんなことを何回か繰り返した後、「異分野の方とコラボレーションして何かできないでしょうか」と苦し紛れに出した案に、「哲学者の清水哲郎さんとなら、やりたい」とあっさりOKしていただき、本書ができたというわけです。

 

「臨床倫理事例検討会」では、医療者としての石垣先生と、非医療者である一般市民としての清水先生という、お二人の立ち位置の違いが事例に対するコメントにもよく出ています。

 

石垣先生は清水先生のコメントに「いままで(医療者が)常識だと思っていたことが(一般の人には)そうではないことに、はっと気づかされることが多い」と話されます。実に見事なコラボレーションだと思います。

 

皆様も、機会があればぜひ「臨床倫理事例検討会」に参加してみてください。臨床倫理についての新しい発見をきっと得られることと思います。

 

 

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