各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。
㉑糖尿病
家族介護者の悩みに寄り添い
適切なサービスを提供する
今月のスペシャリスト:関屋 博子
千葉県にある新松戸中央総合病院を母体とする「医療法人財団明理会新松戸ロイヤル訪問看護ステーション」は現在、約80人の利用者がいます。そのうち糖尿病を持つ人の多くは、認知症を併発しています。このため、認知機能の低下により糖尿病療法の自己管理が困難となり、低血糖を起こすとさらに認知症の周辺症状が増強するという悪循環に陥ります。これにより、在宅療養の継続が難しくなることが少なくありません。
本稿では、認知症のある糖尿病療養者と家族への支援について報告します。