特別記事「INR原著論文翻訳&クリティーク」

インターナショナル ナーシング レビュー日本版 154号より、従来の原著論文の翻訳記事それぞれに、日本人看護学研究者によるクリティークを掲載しています。

 

今回、特別記事として、本誌には掲載していない翻訳&クリティークを1本まるごとご紹介します。

 

 

〈原著論文翻訳〉

「病院主体の在宅看護ケアのパフォーマンスに影響する内的・外的環境因子」(J.-W. Noh 他)

〈クリティーク〉

評者:牧本清子および大阪大学大学院医学系研究科 保健学専攻看護疫学研究室 文献抄読会メンバー


 

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@wnursing せかいのつぶやき #06「ナーシング・コレション&アート」〈最終回〉

text by Yumi Fukumoto

 

皆さんが学ばれた母校の卒業記念グッズには、どんなものがありますか? イギリスや北米などでは日本でも一般的なアルバムの他に、カレッジ・リングも定番です。また、看護系の学校ではピンバッジやランプなどをつくり、卒業の儀式としてピン授与式(pinning ceremony)を行う所も多いようです。

 

それぞれに学校独自の装飾が施されていて、歴史的に貴重なものやデザインが際立って美しいものは、ビンテージ・アイテムとしてコレクターの間で売買の対象となっています。卒業記念グッズ以外にも、歴史的な写真やポストカード、古いユニフォーム、ライセンス証といったさまざまな品が収集されており、eBayなどのオークション・サイトも取引の場になっています。

 

コレクターの一人で、インターネット上にアンティーク・ショップを開いているニューオーリンズの看護師@nursingpins(Vernon Dutton)さんは、時々そうしたコレクターズ・アイテムに関するツイートを投稿されます。彼のショップ・サイトはさながら歴史資料館のようです。今回はその中から印象深かったものを紹介しましょう。

 

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@wnursing せかいのつぶやき #05「東日本大震災に対する海外の反応」[1]

text by Yumi Fukumoto


(掲載号)

2011年3月11日、想像を絶する大きな自然災害が日本で起きました。テレビやラジオが生放送で惨事を伝え始める一方、リアルタイムで情報を共有するTwitterでも、世界中の多くの人々が地震や津波についてツイートし始め、またたく間に#prayforjapan(日本のために祈ろう)や #jpquake、#jpeq(日本の地震)といった数種類のハッシュタグが生み出されました。その後、福島の原子力発電所の事故という第三の災害が加わって、さらに世界中の注目が集まったのです。

 

今回は、発災後約1カ月の間に見かけたツイートを紹介します(時刻は日本時間)。

 

地震直後から、CNNなど世界の大手メディアが、矢のように日本の災害をツイートし続ける中で、NLM(@NLM_SIS、アメリカ国立医学図書館)は約12時間後、災害時への備えをまとめたNLMのページをツイートしました。「日本の地震によって、医療提供者の準備の必要性が明らかになった。“緊急事態と災害の備え”のページをご覧ください  http://go.usa.gov/4Po 3:10 AM Mar 12th webから 2人がリツイート

 

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@wnursing せかいのつぶやき #05「東日本大震災に対する海外の反応」[2]

text by Yumi Fukumoto

 

[1]の続き

 

(掲載号)

地震と津波、そして原子力発電所事故への恐怖感や緊迫感は、個人のツイートからも感じられます。「なんてこと。日本の当局はメルトダウンを想定してる。恐ろしい!  http://bit.ly/g3w8Ck 12:43 PM Mar 13th Echofonから

 

「1945年に多くの人が祖父母を亡くしている国での放射能汚染は、地震と同じほどの大きな心理的ストレスになるだろう」 8:38 PM Mar 13th webから 4人がリツイート

 

「日本からの写真やビデオが怖い。命がどんなに脆いものかを思い知らされる。日本の人々の心痛、心からお察しします」 9:34 PM Mar 13th Twitter for iPhoneから

 

「日本の惨状には言葉がない。とても悲しくつらい。地震と津波に、今度は放射線量が上昇。無事を祈ります」 3:38 PM Mar 15th Twitter for iPhoneから 3人がリツイート

 

MyRealityTech.comの編集者で看護師のBrittney Wilson(@TheNerdyNurse)さんは、震災の2日後、ハイテクの危うさと家族や友人を大切に思う気持ちを記事にしています。「日本の悲劇について思うこと、(ハイテクで)つながっていても(家族や友人を)完全に守ることはできない http://tinyurl.com/6b7vft92:04 PM Mar 14th TweetMemeから 2人がリツイート

 

「….今回の災害のソーシャルな側面で興味深いのは、携帯電話やインターネット、ソーシャルメディアでつながるようになった今でもまだ、確実に災害時に助けが得られるとは感じられないことだ。今回の出来事は、私たちがどれほど家族や友人を愛し、気にかけているかということ、それをその人たちに知らせることがいかに大事かを気づかせてくれた。災害時に彼らのことを思っても、スマートフォンは壊れれば役に立たない….」

 

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@wnursing せかいのつぶやき #05「東日本大震災に対する海外の反応」[3]

text by Yumi Fukumoto

 

[2]の続き

 

(掲載号)

このリンク先はミシガン大学リスク・サイエンス・センターのブログです。「ニュースのヘッドラインは、地震による多様な影響よりも原発事故の話題が独占している。世界最悪のチェルノブイリの原発事故の場合、UNSCEAR(放射能の影響に関する国連科学委員会)の最近の評価によれば、直接影響を受けた人は数千人だ。放射性物質の放出は、日本の場合チェルノブイリほどではなく、健康への影響は最悪でもロシアより少ない。原発危機に心を奪われて、すでに起きている人間の悲劇に適切に対応できなくなっているのではないだろうか。何が起きているか情報を得るのは容易であるにもかかわらず、明確で有益で信頼できる情報は欠如しているか、ノイズにかき消されている。そのため当面の余震への対応を続けつつ、危機に効果的に対処することが困難になっている」

 

「アメリカは放射線の危機に備えていないという調査結果 http://j.mp/hf2PsA 1:28 AM Mar 18th Reederから

 

「地震と津波は時を選ばず起こる。その中でどうやって生き延びるか http://airmedicalmiami.com/air-ambulance-weekly/486 11:31 AM Mar 19th Facebookから

 

海外メディアのセンセーショナルな報道が問題になった時期がありました。そんな時です。WHO(@whonews WHO News)は次のツイートを投稿しました。「現時点で、日本の食品に検出された放射能は低レベル。ただちに健康にリスクを与えるレベルではない。#health #globalhealth #foodsafety」7:36 PM Mar 21th webから workitout2と他100+人がリツイート

 

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