特別寄稿

COVID-19の患者の治療にあたる倉原優さんに、同じコロナウイルス感染症であるSARS・MERSをはじめ、インフルエンザウイルスとの異なる点を踏まえて、感染拡大の防止に向けた日本の基本戦略、医療従事者の感染防御のポイント、2020年5月末時点の治療薬の候補を紹介していただきます。

 

 

 

倉原 優

2006年滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院の初期臨床研修修了後、2008年より現職。日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医。「呼吸器の薬の考え方、使い方」(中外医学社)、「COPDの教科書 呼吸器専門医が教える診療の鉄則」(医学書院)など著書多数。

 

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COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のまん延期

 

 

未曽有のパンデミックをもたらした
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)

 

中国・武漢で2019年12月に原因不明の肺炎患者が複数発生しました。これをニュースで聞いたとき少し不気味な印象を受けましたが、韓国でいつか起きたような加湿器による過敏性肺炎の類かもしれないと感じた程度でした。まさか、それが世界中にパンデミックをもたらす感染症になるとは夢にも思いませんでした。

 

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【Book Selection】今月のテーマ:看護研究お助け書籍 入門編

当社おすすめ書籍を、新刊・既刊・古典織り交ぜてご紹介!!

看護研究に取り組む皆さんにオススメの書籍第一弾!

 

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SPECIAL BOOK GUIDE 親子で楽しむ便育の絵本! そのとき うんちは どこにいる? を刊行!

「ぼく」がこうしているとき、うんちは「ぼく」のからだのどこにいる? 食べものが体内で消化、吸収され、排便されるまでのしくみを、小さい子にもわかりやすく描きました。

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アンガーマネジメント(14)

怒りの感情と上手に付き合う手法“アンガーマネジメント”を看護職が医療・介護現場で生かすための、基礎知識と看護実践への活用のポイントを解説します。

 

 

理想の未来を描いて
ワクワクする日々を過ごす

光前 麻由美

 

 

問題解決思考から解決思考へ

 

私たち看護職には、患者・利用者の看護上の問題を明確にして、それを解決するための援助を検討し実践するという“問題解決思考”が染みついています。これは、患者・利用者に安全な看護を提供する上では欠かせません。

 

半面、問題に焦点を当てる考え方は、「何が問題なのか」「原因は何か」といった追求、ひいては「誰が悪いのか」といった犯人探しになりやすい点に注意が必要です。

 

人間関係においては、「何が問題なのか」ではなく「どうしたらよくなるか」と未来に目を向ける“解決思考”で考えるほうがよい場合も多くあります。アンガーマネジメントでも、「どうしたいのか」「どうなりたいのか」と未来に意識を向けて考え、取り組むためのアプローチを大切にしています。

 

そこで今回は、そうした考え方をするためのヒントとトレーニングを紹介します。

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特別寄稿

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日本訪問看護財団は訪問看護ステーションにおける同感染症への対応について情報発信を行っています。対応の基本や事業継続計画、利用者・家族への説明、スタッフ・利用者・家族に感染者が発生した場合に実施すべきこと、訪問看護ステーションの運営に関する臨時的措置や融資制度について解説いただきます。

 

 

1972年高知県立高知女子大学家政学部衛生看護学科卒業。1973年東京白十字病院勤務。1986年日本看護協会訪問看護開発室。1995年旧厚生省訪問看護係長、介護技術専門官および看護専門官。2001年日本訪問看護振興財団事務局次長を経て常務理事。2012年より公益財団法人日本訪問看護財団常務理事。

 

訪問看護ステーションにおける

新型コロナウイルス感染症対策

佐藤 美穂子

 

 

政府は1月28日に新型コロナウイルス感染症を指定感染症・検疫感染症に指定しました。その後、感染者数は増え続け、4月9日現在5000人(クルーズ船除く)を超え、クラスター感染のほか感染ルートの確認できない患者も東京・大阪などの都市部を中心に急増しています。

 

入院患者の増加に伴い、政府は4月2日、軽度者等は医療機関以外での宿泊療養および自宅療養とするよう方針を切り替えました。地域での軽度者等の療養がどのように進められるのか、またそれに訪問看護ステーションがどのようにかかわるのかなどは現時点では不明ですが、医療・介護の双方を担う訪問看護はその対応力を問われることが予測されます。

 

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