超高齢多死社会を迎え、がんや慢性疾患の治療、療養・看取りの場の選択が大きな課題となっています。看護実践者が今まさに模索している“エンド・オブ・ライフケア”について、その概念を整理し、ケアの実践に生かすアプローチ方法を『看護実践にいかす エンド・オブ・ライフケア』に編著としてまとめた長江弘子さんに、読みどころや本書に込めた思いをうかがいました。
超高齢多死社会を迎え、がんや慢性疾患の治療、療養・看取りの場の選択が大きな課題となっています。看護実践者が今まさに模索している“エンド・オブ・ライフケア”について、その概念を整理し、ケアの実践に生かすアプローチ方法を『看護実践にいかす エンド・オブ・ライフケア』に編著としてまとめた長江弘子さんに、読みどころや本書に込めた思いをうかがいました。
「スピリチュアルケア」というと、緩和ケア病棟や終末期など、限られた状況でしか実践できないと思う方も多いのではないでしょうか。
本書では「スピリチュアルケア」を、“ケアリングの応用”と位置づけ、ケアに携わるすべてのナースに取り入れてもらうことをおススメしています。
取り入れる方法は大きく分けて2つ。「自分自身の潜在力を高めること」と「看護ケアに活かすこと」であり、一言でいうと“自利利他”になります。具体的な実践方法は、病院内・地域・被災地・教育現場に分けて、事例で詳しくご紹介しています。
また、実践の前提として重要な【死生観の確立】や、【仏教との関連】など、幅広い視点から考察しているのも本書の特徴です(なぜって、編著者の大下大圓先生は、円空仏で有名な飛騨千光寺のご住職なのです!)。
今までになかったスピリチュアルケアの実践書として、ぜひご一読ください!!
人口の高齢化が進む現在、急性期病院に入院してきた高齢者が認知症だったということは珍しくなくなってきました。しかし急性期病院のスタッフは、認知症に関する知識が少なかったり、認知症高齢者に慣れていないことが多く、認知症の行動・心理症状を起こす患者の対応に苦慮しています。身体拘束や無視など医療者の不適切な行為により認知症の症状が悪化し、身体的疾患の治療を終えても入院前の生活場所へ戻ることができないケースも増えています。しかし、急性期病院でも、認知症高齢者の視点を尊重したケアと工夫により、認知症の症状を悪化させずに治療を行うことができます。
小社刊『急性期病院で治療を受ける認知症高齢者のケア』では、急性期病院での認知症高齢者に対するさまざまな取り組みについて紹介しています。