折々のはなし㉓

教育現場の立場から角田直枝さん、在宅現場の立場から大槻恭子さん、福祉現場の立場から鳥海房枝さんに、日々考えていること・気になっていること・感じていることなどを述べていただく私的エッセイ。

 

 

大槻 恭子

おおつき きょうこ

一般社団法人ソーシャルデザインリガレッセ 代表理事

 

京都府南丹市出身。子どもの療養をきっかけに兵庫県但馬に移住し、築150年の古民家を購入。現在、その古民家を再生し看護小規模多機能型居宅介護事業所や訪問看護ステーションを運営。

 


 

「いのちのスープ」

 

1枚の写真

 

忘れられない1枚の写真があります。

 

それは、もう20年も前、息子の1歳のお誕生日の写真です。

 

息子は生まれてすぐに全身性の重度アトピーのような状態となり、ミルクはもちろん、母乳でさえアレルギー反応が出てしまいました。検査の結果では、食品そのものに大きな反応は見られず、化学物質などに反応しているのではないか、とのことでした。当時の私は、自分自身、そして息子にとって安心して食べられるものを見つけようと試行錯誤の日々でした。

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医療行政なるほど塾

「全世代型社会保障を目指す改革の道筋」を閣議決定
こども・子育て支援加速化プラン実施に向けた取り組み示す

 

「社会保険旬報」編集部

 

 

政府は昨年12月22日、「全世代型社会保障を目指す改革の道筋(改革工程)」を閣議決定しました。これから生まれてくる「将来世代」を含め、すべての世代にとって安心できる社会保障を構築するため、2040年ごろまでを見すえ、時間軸に沿って実施すべき改革メニューを示しています。改革の道筋は、1.働き方に中立的な社会保障制度等の構築、2.医療・介護制度等の改革、3.「地域共生社会」の実現、の3つの分野ごとに今後の取り組みを記載。それぞれの分野について、①2024年度、②2028年度まで、③2040年ごろの3つの時間軸に沿って実施すべき取り組みを示しています。このうち②の2028年度は、「こども・子育て支援加速化プラン」の実施が完了する時期であり、各年度の予算編成過程において、実施すべき施策の検討・決定を行い、取り組みを着実に進めることとしています。

 

 

 

→続きは本誌で(看護2024年3月号)

 

看護職に選ばれる病院・施設

各都道府県ナースセンターが病院や施設向けに実施している定着・促進事業の中で得られた「看護職に選ばれる病院・施設」になるためのポイントや、具体例を紹介します!

 

 

vol.13 鹿児県ナースセンターからの提案!

 

働き続けられる職場環境と
マグネットホスピタルをめざして

 

 

 

 

 

鮫島 明子

鹿児島県看護協会

鹿児島県ナースセンター

所長

 

 

本稿では、未就業の看護職が一歩を踏み出すために必要な支援や、鹿児島県ナースセンター(以下:当センター)が求人施設の魅力発信のために行っているPR動画作成の支援などについて報告します。

 

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【Book Selection】新刊書籍のご紹介


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だから面白い訪問看護管理(15)

大学教授から転身し「らふえる訪問看護ステーション」を開設。10年を経た今、訪問看護の未来を見すえて管理者としての思い・考えを語っていただきます。

 

 

3.11を忘れない

 

林 啓子

株式会社らふえる 代表取締役
らふえる訪問看護ステーション 管理者
一般社団法人茨城県訪問看護事業協議会 会長

 

 

とっさの行動が生死を分ける

 

今年は新年早々、能登半島で最大震度7の地震と、津波が発生しました。そして、東日本大震災から13回目の3.11がめぐってきます。あの日、私は筑波大学の研究棟5階の部屋にいて、経験したことのない大きな揺れに、慌てて廊下に飛び出し、エレベーターホールの太い柱にしがみつきました。そこが安全だと思ったのは、その数週間前にニュージーランドで起こった地震(日本の留学生が何人も犠牲になりました)で、建物は倒壊したもののエレベーターだけが直立して残っていた映像が脳裏をよぎったからです。

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