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岡部 美保さん
(おかべ・みほ)
在宅創傷 スキンケアステーション代表
皮膚・排泄ケア認定看護師
1995年前橋赤十字病院退職、群馬県看護協会訪問看護ステーション入職。2015年高崎健康福祉大学訪問看護ステーション入職。2016年管理者に就任。2021年退職し、在宅創傷 スキンケアステーションを開設、現在に至る。2016年高崎健康福祉大学大学院保健医療学研究科看護学専攻修士課程修了
健やかな皮膚は、日々のスキンケアが基本です。療養者の健やかな皮膚を守り、笑顔で暮らしてもらいたい。その思いが込もった『在宅療養者のスキンケア』が発刊されました。皮膚の基本知識(エビデンス)をおさえながら、ドライスキンから褥瘡までのアセスメントと予防的ケアを豊富な実践知を基に丁寧に解説した、本書の読みどころをうかがいました。
訪問看護制度のなかった時代から地域で実践を重ね、制度創設後は日本看護協会常任理事を務めるなど、ステーションの設立拡大、訪問看護の普及、訪問看護師の養成等にかかわってきた山崎摩耶さんに、制度創設からの30年を概観いただきます。
「老人訪問看護ステーション」の誕生から30年
制度前夜のバトルロイヤルから訪問看護普及と“業界”確立まで
山崎 摩耶
やまざき まや
前衆議院議員/元日本看護協会 常任理事
筆者略歴
元日本看護協会常任理事、元日本訪問看護振興財団、元全国訪問看護事業協会常任理事。旭川医科大学客員教授、岩手県立大学看護学部教授、旭川大学特任教授を歴任。2009年衆議院総選挙に北海道比例で初当選。衆議院議員2期を務める。主に厚生労働委員会等で活躍。近著は『世界はチャレンジにあふれている 高齢者ケアをめぐるヨーロッパ&中国紀行』を日本医療企画から出版。その他、著書・論文多数。http://maya-net.jp/
私たちの前に道はなかった——。1970年代から20年間、地域という荒野で実践しながらその必要性を言い続けたパイオニアたちの歩みで踏みしめられた道ができ、1991年に訪問看護ステーションは制度化されました。「ようやく、これで欧米に肩を並べられる」と、深い感動が込み上げました。
それから30年、地域包括ケアシステムの中核になった訪問看護は、市民の選択に不可欠な社会共通資本(サービス)となりました。本稿では、制度創設から訪問看護の普及と進化発展までを秘話を交えて紹介します。
精神科病院で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります
(22)“同性ケア”に思うこと
訪問する看護師の性別
以前所属していた訪問看護室では、訪問する看護師の性別がよく問題になりました。一番多かったのは、女性の利用者が女性看護師を希望するパターンです。
看護師であっても、男性は部屋に入れたくない。そう思う女性は少なくありません。これは、性暴力による被害が女性に多い現状から、十分理解できます。
では、逆に、男性利用者が女性看護師を希望するパターンについては、どう考えるでしょうか。