SPECIAL BOOK EVENT 「医療者のための新人共育ノート」出版記念コーチング大会

2022年9月25日(日)に、奥山美奈氏の「医療者のための新人共育ノート: 強みを引き出し やる気を高める」(以下:共育ノート)の出版を記念して開催されたコーチング大会をリポートする。

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日本放射線看護学会が第11回学術集会をオンライン開催 書籍『「チーム医療」とは何か』の著者・細田美和子氏が特別講演

2022年9月17~18日、日本放射線看護学会第11回学術集会がオンライン(リアルタイム配信・オンデマンド配信)で開催された。放射線看護の実践や被ばく・災害対応について議論されたほか、最新の放射線診療についての情報を提供するための「市民公開講座」も開催された。

会長の桜井礼子氏(東京医療保健大学立川看護学部教授)は今学術集会のテーマである「Clientoriented radiological nursing~放射線看護が挑むイノベーション」について講演した。放射線診療を受ける患者・家族ら対象者本位(client-oriented)の実践のためには「チーム医療」と「意思決定支援」が重要であり、「看護職はキーパーソンとしての役割を担う」と指摘。がん放射線療法看護認定看護師や2022年2月に分野特定された放射線看護専門看護師の活動にも期待を寄せた。また、安全管理体制の構築には看護職の現任教育の充実が必須とし、「看護管理者のマネジメントが求められる」と述べた。

星槎大学大学院教育学研究科教授・細田満和子氏による特別講演「変革し続ける医療におけるチーム医療」では、チーム医療を構成する要素や患者と専門職との関係性について、社会学の視点から解説された。細田氏は「患者の医療参画がかつてないほど重要となってきている」と話し、病や障害とともに生きる患者の姿を紹介。患者を社会で支える基盤をつくるためには、地域を含めた多職種による「エンゲージメント」(それぞれの立場から支援し、患者と双方向にかかわり合うこと)が重要になるとした。

シンポジウム「看護職にかかわる放射線防護の“今”と“これから”」では、放射線防護方策や、2020年に同学会が公表した「看護職のための眼の水晶体の放射線防護ガイドライン」について報告があった。

さらに、放射線リスクコミュニケーションや原子力災害、がん医療での放射線治療・看護などをテーマに、2日間にわたり活発な議論が展開された。次回は2023年9月9~10日に長崎にて開催予定。

 

「看護」2022年12月号 NEWS FLASH より

 

「チーム医療」とは何か 第2版
患者・利用者本位のアプローチに向けて

細田満和子 著
A5判/280ページ
定価:2,750円(本体2,500円+税10%)
ISBN 978-4-8180-2361-1

 

 

 

 

 

 

折々のはなし⑦

教育現場の立場から角田直枝さん、在宅現場の立場から大槻恭子さん、福祉現場の立場から鳥海房枝さんに、日々考えていること・
気になっていること・感じていることなどを述べていただく私的エッセイ。

 

 

 

角田 直枝

かくた なおえ

常磐大学大学院看護学研究科

 

病院・訪問看護ステーション勤務をはじめ、日本訪問看護振興財団の認定看護師教育課程訪問看護学科などで教育に携わる。2010年より茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局長を12年間勤め、2022年3月に退職。同年4月より現職。がん看護専門看護師、特定行為研修修了者。

 


 

実習は、学生も教員も、いろいろと気づくなぁ

 

最近、だいぶ寒くなってきましたが、皆さんはお変わりなくお過ごしでしょうか。今年は6月下旬の猛暑とか、東北の長雨など、気候の心配事が続いていますね。また、新型コロナももうずっとこのままではないかと思うくらい、感染の拡大と一時的な落ち着きとを繰り返しています。

 

大学では、3年生の実習がこの秋から続いています。私が担当しているのは主として急性期実習なので、3週間を1クールとした病院実習となります。社会の感染拡大や個々の学生の感染により、次の実習ができなくなるのではと、いつもはらはらしています。学生に行動に注意するよう指導している立場から、私自身も、職場と家の往復と日常の買い物程度の行動に留めています。しかも、週1日は病院での勤務を続けていることからも、人混みや遠方への外出は避ける自粛生活です。

 

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職員が辞めない組織をつくる!⑤

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設の管理者が抱える課題を浮き彫りにし、どうしたら職員が辞めない組織づくりができるのかについて指南します。

 

 

組織を“壊す”
否定の言葉

 

横山 郁子

よこやま いくこ

株式会社パーソナル・ナース 代表取締役/訪問看護塾 塾長
神奈川県訪問看護ステーション協議会 会長

 

 

 

言葉の持つ「力」

 

離職率が高いステーションにはいくつか特徴がありますが、その中の1つに「管理者が否定的な言葉を頻繁に使用する」ことが挙げられます。否定的な言葉は相手を傷つけるだけでなく、管理者にそうした言葉を投げかけられた職員は“否定されないための行動”をとるようになります。その結果、職員は管理者の意図しない行動をとったり萎縮したりするようになり、最終的に退職につながることがあります。それを避けるためにも、管理者はコミュニケーションのとり方に留意する必要があります。

 

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SPECIAL BOOK GUIDE ナイチンゲール×ドラッカー×マネジメント『ナイチンゲールのマネジメント考 組織管理者としての責任』より

近代看護管理の優れた実践者として高く評価されているフローレンス・ナイチンゲールと、『もしドラ★1』でおなじみの経営学者ピーター・ドラッカー。ナイチンゲールとドラッカーは世代的には重なりませんが、組織についての考え方、医療の在り方、管理者の役割などで共通した考え方をしていました。もし2人が現代社会に現れ、対談したら、何を話すでしょうか?

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