精神科病院で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります
(34)排便コントロールは看護のキモ
抗コリン作用に注意
「口がかわくし、便秘をするから、薬は嫌」。精神科で働いていると、よく言われる言葉です。精神科で処方される薬の中には抗コリン作用を持つものがあり、これによって、口渇、便秘、手の震えなどさまざまな副作用が生じます。
副作用を抑える薬もありますが、必ず効くとは限りません。この副作用のために、薬を飲まなくなる人もいて、内服継続に大きな影響を与えます。
副作用の中でも、便秘は出現頻度が高く、精神科の薬を飲む人の多くが下剤を飲んでいるのは、ご存じでしょう。
下剤で出ているうちはまだよいのですが、麻痺性イレウスを来してしまうと、命にかかわる状況もあり得ます。
→続きは本誌で(コミュニティケア2023年10月号)