特別寄稿

日本国内でも医療従事者を対象にした新型コロナワクチンの接種が始まりました。しかし医療従事者の中にも、このワクチンの有効性や安全性について疑問を持つ人が少なくありません。そこで本稿では、新型コロナワクチンを正しく理解するために、ワクチンの開発経緯や効果・副反応などについて詳しく解説します。

 

 

新型コロナワクチンの正しい知識と理解を

 

峰 宗太郎

みね そうたろう

米国立研究機関 博士研究員

医師/薬剤師

 

筆者略歴

京都大学薬学部、名古屋大学医学部医学科卒業、東京大学大学院医学系研究科修了。国立国際医療研修センター病院、国立感染症研究所等を経て、2018年より現職。病理専門医。医学博士。共著で「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」(日本経済新聞出版)発刊。

 

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2021年2月17日、日本でも医療従事者を対象とした新型コロナワクチンの接種が始まりました。新型コロナウイルス感染症の重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人を守るためには、ワクチンの普及率を上げることが重要です。しかし、感染対策の決め手として期待する半面、ワクチンが非常に早く開発・実用化できたことに対して、不安や不信感を抱いている人も少なくないと思います。

 

本稿では、新型コロナワクチンに関する正しい知識と理解を深めるために、ワクチンの開発・実用化に至るまでの経緯をはじめ、効果・副反応、接種時の注意点について解説します。

 

 

開発・実用化できた主な要因

ワクチンの開発・実用化が早かった主な要因は3つあります。1つ目がワクチン開発における科学技術の進歩と経験の蓄積、2つ目が大量の資本・人的資源の投入、3つ目が社会的要請です。特に3つ目は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行(パンデミック)を受けて、臨床試験・審査・承認のプロセスが非常に効率的に進められました。

では、ワクチンの開発は拙速だったのでしょうか。

 

今回、中国・武漢で新型コロナウイルスが発見されてから1カ月以内に、感染の仕組みや病原性などが解析されました。そこからわずか30日程度で、米国のモデルナ社は最初のワクチンのプロトタイプを製造しています。これには科学技術の進歩に加えて、同じコロナウイルス感染症であるSARS(重症急性呼吸器症候群/2002年流行)・ MERS(中東呼吸器症候群/2012年流行)などの研究成果が役立ちました。

 

続きは本誌で(コミュニティケア2021年5月号)


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