人事労務相談室❹

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設で

生じやすい人事労務に関するトラブルと対応策、

またトラブルの防止策について解説いただきます。

 

スタッフがメンタルヘルス不調になった際の対応④

試し出勤制度と職場復帰の際の対応方法

 

中山 伸雄

なかやま のぶお

社会保険労務士法人Nice-One 代表 / 社会保険労務士

 

 

 

前回は、休職中のスタッフへの対応や、職場復帰(復職)時の判断、交わしておくべき書面等について解説しました。今回は、職場復帰の判断が難しい場合の「試し出勤制度」や復職する際の対応方法について紹介します。

 

 

「試し出勤制度」の実施とその効果

 

■試し出勤制度とは
職場復帰に向けて、医師に相談の上で、本人が「実際に復職する前に、職場に少し慣れる期間を設けたい」場合に、試し出勤をする方法があります。これは文字通り、正式に職場復帰する前に、試しに出勤する期間を設ける、そんな制度です。

 

試し出勤制度のポイントは、「①労働時間として取り扱わない、②指揮命令はなく、本人の自由意思の下で業務に携わる」ことです。

 

以前にこの制度を用いて、無事、職場復帰を果たした事例を紹介します。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2021年12月号)