精神科病院の訪問看護室で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります
東京だから地域で暮らせる?
「患者さん」にして「利用者さん」
私の職場は精神科病院の訪問看護室。利用者さんは全員、当院外来に通院しています。外来では「患者さん」、訪問看護室では「利用者さん」。意識していないと、つい「患者さん」と言ってしまいます。
主な疾患は統合失調症で、50年以上の長期入院を経て退院した人もいます。病院の創立は1927年。ベッド数は約650床。退院促進への取り組みはかなり熱心だと感じます。
利用者さんのほとんどは生活保護を受けての1人暮らし。若年発症で就労の機会がなかった人が多いのです。1人暮らしが難しく、施設へ移る人もいます。
一方、デイケア通所を前提に、病院が借り上げた共同住宅に住む人もいて、なるべく地域で暮らせるよう、さまざまな工夫をしています。
→続きは本誌で(コミュニティケア2021年2月号)