評者:喜多 悦子(日本赤十字九州国際看護大学学長)
著者の顔ぶれにまず驚くであろう。しかも、タイトルには「看護」が謳われている。真っ先にこの本に手を伸ばすのは看護者であろうが、これは看護や保健医療専門家だけに向けた本ではない。医療の質的転換という変革の時代を広く世間一般と共有し、新たな時代を共に創造していくための指標となる書である。
評者:喜多 悦子(日本赤十字九州国際看護大学学長)
著者の顔ぶれにまず驚くであろう。しかも、タイトルには「看護」が謳われている。真っ先にこの本に手を伸ばすのは看護者であろうが、これは看護や保健医療専門家だけに向けた本ではない。医療の質的転換という変革の時代を広く世間一般と共有し、新たな時代を共に創造していくための指標となる書である。
評者:守屋 治代(東京女子医科大学看護学部基礎看護学准教授)
生きていくことの深い根底には哀しみが満ちている。人は弱いからこそ強く、悲しみを突き抜けたところに喜びが生まれ、孤独だからこそ愛の深さを知る。限りある命を生きる中に永遠の命を見いだす。このような矛盾の中に、人が生きていくことの哀しさと美しさが同居している。
名歌に寄せる杉山氏の細やかな心情は、私にそのような感慨を深くさせた。氏は、人生の途上に病を重ねながら、長い間、看護教育・研究に携わってきた。