CC2014年11月号掲載【宮崎市のホームホスピス「かあさんの家」――市原美穂さん】の紹介

〈コミュニティケア探訪・No.32〉
【地域から自然に生えて10年 ホームホスピスの歩みと広がり
宮崎市のホームホスピス「かあさんの家」――市原美穂さん】

 

【写真1】IMG_0157

写真1 ‌最初の「かあさんの家」の前で。
左から最初のスタッフのいつみラワーセンさん、市原さん、デンマークの福祉教育職ペタゴーのベンツさん
(いつみさんの夫)

【写真2】IMG_0694

写真2 ‌居間に集まって
熱心に相撲を観戦中

 

文と写真・村上 紀美子(医療ジャーナリスト)
この連載で何度かご紹介した「マギーズがんケアリングセンター」を日本で(まずは東京に)つくろうと準備にかかっています。「マギーズ東京」のホームページをご覧ください(http://maggiestokyo.org/)。
mkimiko@mbf.nifty.com

 認知症でがん末期など、どこも受け入れをためらうような難しい状態の方でも、決して断られることなく最期まで過ごせる第2の家。それがホームホスピス「かあさんの家」です(写真1、2)。本連載2010年1月号、2013年1月号にも登場しています。「地域から生えてきた」と称えられ、試行錯誤と模索の10年で各地に種が飛び、芽生えてきました。10周年を迎えたホームホスピスの姿をご紹介します。 続きを読む…

NT2014年12月号連載【チームづくりのお悩み相談】紹介

NT1412表紙NT2014年12月号の

【チームづくりのお悩み相談】

お悩みは、

 

「新人の技術評価について

指導者同士の見方がさまざまで、

モメています」です。

 

 

 

 

 

 

事例 ▶ 新人看護師の技術評価の際、新人と指導者にギャップがあり、感情的になった指導者が「あなたは看護師に向いていない」と新人に言葉をぶつけています。異なる評価をする指導者もいてチーム内でモメており、どうしたものやら…

 

評価は測定とは異なり、バラつきが出るのは当たり前です。とはいえ、そのことで職場にはさまざまな波紋が広がります。「技術評価のスキルを磨く」との研修の際に、評価に関する悩みを洗い出し構造化すると、2つの問題「管理(PDCA)サイクルとして動いていない」「評価スキルが不十分である」が見えてきました。

 

評価はPDCAサイクルを意識して行う
PDCAサイクルは管理の基本サイクルですね(「Plan〔計画〕」「Do〔実行〕」「Check〔評価〕」「Action/Act〔処置・改善〕」の頭文字の略称)。
現在の新人看護職員の評価の実態は、評価リストの同一項目を1年間、数カ月ごとに「1人でできる」「支援の下にできる」「できない」と進めていることが多いようです。ここで一度、次のことを再確認しましょう。

 

①何のための評価か
②何を評価するのか
③評価を誰にフィードバックするのか

 

新人に限らず、一般的に人事考課などの目的は、PDCAサイクルの「C (Check)」の段階、つまり「評価」です。まずは、表1の「能力評価の3つの視点」を職場全体で再認識したいものです。新人に「看護師に向いていない」との言葉をぶつけることは、看護部長に「採用のミスではないか」と訴えるつもりでしょうか? まさに「感情が高ぶって論理の飛躍が起きてしまった」ということですね。

 

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(この続きは本誌で)

 

[著者]永井 則子(有限会社ビジネスブレーン代表取締役)

 

NT12月号のその他の内容はこちらから

ナーシング・トゥデイ12月号特集 誌上コンサルテーションシリーズ⑪ がんの親と子どもをチームで支える

NT1412表紙

NT2014年12月号の特集テーマは

「がんの親と子どもをチームで支える」

です。

 

近年、子育て世代のがん患者が増えています。子どもにショックを与えないようにと、病気のことを隠している人も少なくありませんが、子どもは生活の変化から異変を感じ、何かが隠されていると察して、ストレスを受けます。子どもが親の病気を知ることは、子どもと親、双方の助けになることが明らかになっています。ただ、日本ではまだ積極的な支援に取り組めていない状況です。特集では、親の病気を子どもが知るメリット、適切な伝え方、チームサポートの重要性などについて紹介します。「誌上コンサルテーション」では、困難事例4題を掲載します。

 

監修:

茶園美香(慶應義塾大学 看護医療学部 准教授)

大沢かおり(東京共済病院 がん相談支援センター/医療ソーシャルワーカー)

 

総論

 

親のがんを、なぜ子どもに伝えたほうがよいのか

茶園美香

 

子育て中のがん患者の心

小林真理子(放送大学大学院 臨床心理学プログラム 准教授/臨床心理士)

 

がん患者の親を持つ子どもの心(病気を伝えられた/隠されたことによるストレス)
小澤美和(聖路加国際病院 小児科/医師)

 

子どもの発達段階に応じた親の病気についての伝え方

三浦絵莉子(聖路加国際病院/チャイルド・ライフ・スペシャリスト)

村瀬有紀子(東京医科歯科大学附属病院/チャイルド・ライフ・スペシャリスト)

 

親が終末期がん患者である子どもへの介入(支援)(四国がんセンター/臨床心理士)

井上実穂

 

親の病気を子どもに伝える際に親子を支えることの大切さと看護師の役割(国立がん研究センター東病院/看護師)

片倉佐央里

 

チャイルドサポートで大切なこと

井上実穂

 

 

困難事例の誌上コンサルテーション

 

1 患者が子どもに病気を伝えることを拒んでいるケース

尾花真紀(フクシア訪問看護ステーション/がん看護専門看護師)

 

2 親の病気を説明された後、子どもが親を避けるようになったケース 

大沢かおり

 

3 終末期になって子どもに親の病気と予後が短いことを説明したところ、パニックになったケース

尾花真紀

 

4 子どもの学校の教師との連携

小林真理子

 

Topics1 親の病気を伝えられた子どもと親をサポートするCLIMB(R)プロジェクト

CLIMB(R)プログラム日本版の紹介と展開

小林真理子
CLIMB(R)プログラムの実践

大沢かおり

 

Topics2  チャイルドサポートプログラム「キッズ探検隊」

井上実穂

 

Hope Treeの紹介

大沢かおり

 

NT12月号のその他の内容はこちらから

NT2014年12月号連載【アセスメント力を高めるフットケア】紹介

 

NT1412表紙NT2014年12月号の

【アセスメント力を高める

 フットケア】は、

 

「足の皮膚・爪を理解する」です。

 

 

 

 

 

 

 

骨という身体の深い部分から始まったこのフットケアの連載ですが、最終回である今回は、体表面を覆う皮膚と、その付属器である爪のアセスメントについてです。

 

足の皮膚の構造と役割

 

1)表皮

 

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層構造から成っています。表皮は、表層から順に、角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4層から成りますが、手掌と足底は角質層と顆粒層の間に透明層(淡明層)が存在し、5層構造です。0.06〜0.6mmとその厚さは部位によって異なります(図1)。

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角質層は、角質細胞と、それをつなぐ細胞間脂質から成っています。角質層だけで14〜15層とも15〜25層とも言われる層を成していますが、中でも手掌や足底は、200層にもなると言われています。また、角質細胞のうちの約8割はケラチンで、角質細胞間脂質のうちの約半分はセラミドで構成され、身体の一番外側のバリアの働きをしています。

 

基底層は表皮の最下層にあって、表皮内で唯一細胞分裂をする層です。基底細胞は約14日間かけて基底層から角質層に移動し、さらに14日間かけて角質細胞が脱落し落屑や垢となります。これを角化と言います。

 

表皮と真皮の間には基底膜が存在し、基底細胞を支える足場の役割をしています。そして、真皮層の真皮乳頭にある毛細血管から、基底膜を通して、血管がない表皮に栄養供給がなされます。

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『家族看護を基盤とした 在宅看護論 第3版』刊行(動画あり)

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『家族看護を基盤とした在宅看護論 第3版(I概論編)』が刊行されました(「II 実践編」は11月中旬刊行予定)。

 

“新たな時代を切り拓く看護職の育成に向けて”と題して、監修者­の渡辺裕子先生(元・家族ケア研究所長)に内容の解説をお願いしました。

 

★渡辺先生ご自身によるお話を、動画でもご覧になれます。

→ 動画はこちら(約8分)

 

 

文・渡辺裕子(家族ケア研究所長)

 

このたび、第3版の改訂を行いました、「家族看護を基盤とした在宅看護論」のご紹介を申し上げたいと思います。

 

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