写真 メアリー・シーコールの彫像(マーティン・ジェニングズ作)
テムズ川を挟んで対岸の国会議事堂を見据えながら、向かい風にマントをたなびかせて歩いている姿。(CC0 1.0)
写真 メアリー・シーコールの彫像(マーティン・ジェニングズ作)
テムズ川を挟んで対岸の国会議事堂を見据えながら、向かい風にマントをたなびかせて歩いている姿。(CC0 1.0)
各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。
⑱乳がん
本人の希望を引き出し
その人の価値観に沿った療養生活をめざす
今月のスペシャリスト:飛田 篤子
「ファミリー・ホスピス本郷台」は2016年に横浜市栄区に開設され、地域住民が住み慣れた地域でホスピス・緩和ケアを受けられる町づくりへの貢献をめざして活動しています。
当事業所は訪問看護ステーション、住宅型ホスピス、看護小規模多機型居宅介護(以下:看多機)施設を併設しています。これにより、利用者・家族の多様なニーズに応えるサービスを提供することが可能になっています。利用者は、主にがん終末期・神経難病・重度身体障害の人で、直近1年間(2020年10月〜2021年9月)の看取り実績は、在宅3件・住宅型ホスピス58件・看多機11件です。
本稿では、患者と医療職との間で予後に関する認識のずれがある中で、回復の見込めない乳がん患者への終末期ケアの実際を紹介します。
怒りの感情と上手に付き合う手法“アンガーマネジメント”を看護職が医療・介護現場で生かすための、基礎知識と看護実践への活用のポイントを解説します。
怒りをコントロールして
パワーハラスメントを防ぐ
光前 麻由美●みつまえ まゆみ
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
アンガーマネジメントコンサルタント
独立行政法人国立病院機構神奈川病院 看護師
ここ数年、ハラスメントへの関心が高まっています。2020年6月の労働施策総合推進法の改正により、パワーハラスメント防止措置が事業主の責務となりました。職場でのパワーハラスメント(パワハラ)とは、「職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①〜③までの要素を全て満たすもの」とされています。また、日本看護協会でも、看護職の働き方改革の推進として「職場のハラスメント対策」を取り上げています。