「Nusing Todayブックレット」(小社刊)は、看護やケアをめぐり社会で何が起きつつあるのかに注目し、編集部員のさまざまな問題意識(=テーマ)を簡潔かつ幅広く発信していく媒体です。2019年6月の第1弾『患者の「賢い選択」を支える看護』から始まり、2021年10月までに13冊を刊行しました。今月は、2021年9・10月に刊行した3冊の内容をご紹介します。
01 患者の「賢い選択」を支える看護
02 無痛分娩と日本人
03 子どもを虐待から護る
04 「聞こえにくい」をほっとかない
05 一般教養としての「看護学概論」
06 「生きるを支える」リハビリテーション
07 多職種でコロナの危機と向き合う
08 透析治療と意思決定
09 特養あずみの里裁判を考える
10 「コロナ」と「看護」と「触れること」
11 ヤングケアラーを支える
12 看護管理塾第7章/サルの罠
13 “認知症と拘束”尊厳回復に挑むナースたち
14 #生理の貧困(2021年11月発売)
──Young Carers
Nursing Todayブックレット編集部 編
●A5判 64ページ
●定価990円(本体900円+税10%)
ISBN 978-4-8180-2352-9
家族をケアする子どもたち。
これまで見えてこなかった家族介護者(ケアラー)の存在が浮かび上がっています。疾患や障害をもつ家族のケアを担うことで自身の生活や友人関係、学業、就職に影響が生じている子ども「ヤングケアラー」。適切な支援が得られないまま、本来なら大人が行うようなレベルのケアを続けていると、教育を受ける権利や子どもらしく健康に生きる権利が損われてしまいます。
ケアを行う子どもたちの存在にどう気づき、支えていけばよいか。本書では、ヤングケアラーの実態を知るための視点、成長した元当事者の声、支援体制づくりをめぐる昨今の動きをお伝えします。
内容
●ヤングケアラーが表面化しにくいのはなぜか(森田久美子)
●私が在るために(沖村有希子)
●自分と家族の人生を問い続ける(宮崎成悟)
●私たち看護職が出会ったヤングケアラー(青木由美恵)
●ヤングケアラーを社会全体で支えよう(堀越栄子)
●Column どんなきもちもあって大丈夫
(NPO法人ぷるすあるは 細尾ちあき・北野陽子)
看護管理塾 第7章/サルの罠
──Who’s Got the Monkey?
井部俊子・竹内良子 編著
●A5判 48ページ
●定価990円(本体900円+税10%)
ISBN 978-4-8180-2353-6
部下の分まで仕事を抱えて頑張ってしまう
マネジャーへのメッセージ。
管理職は、本来ならば部下が責任をもって成し遂げなければならない仕事を、「自分がやった方が早い」「助けが必要だから」とついつい引き受けてしまい、忙しそうにしている。──このことが自分だけでなく部下や組織にどのような影響を与えてしまうのか、そもそも管理職の本来の仕事とは何なのかを明らかにし、体験談で「部下に仕事を任せる」プロセスをたどります。
内容
●プロローグ
●いつの時代も変わることのない看護管理者の悩み
●人に仕事を与える・任せることの本質
●仕事を任せるプロセス─受講生は語る
●マネジャーの「本来の仕事」とは?
●悩めるマネジャーへのアドバイス
── Restraints in Nursing
平岩千代子 著/大熊由紀子 寄稿
●A5判 64ページ
●定価990円(本体900円+税10%)
ISBN 978-4-8180- 2358-1
1人の職業人として、組織人として、社会を生きる一員として
──看護師の役割と可能性を探ります。
医療や介護の現場における身体の拘束・薬剤による抑制・言葉による抑圧は、2006年の高齢者虐待防止法で規制されるようになりました。しかし、認知症をもつ人の数とともに身体拘束はこの10年でむしろ増加傾向にあるといいます。人は病や老いを抱えながらどのように自立し、自由であるべきなのでしょう。人としての尊厳を守ることを信念に実践を重ねてきた3人の看護師へのインタビューから考えます。
内容
●イントロダクション──認知症になっても、最期まで身も心も
縛られない暮らしを求めて(平岩千代子)
●田中とも江──縛らない看護は私のライフワーク(平岩千代子)
●小藤幹江──抑制することは看護の本質にそぐわない
(平岩千代子)
●永田久美子──見えない拘束からの開放をめざして
(平岩千代子)
●前例を超え、前例を創ったナースたち(大熊由紀子)
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