精神科病院の訪問看護室で働きながら、文筆活動を行う宮子あずささん。最近気になること、疑問に思うことなどを書きつづります
⓭友人を見送って思うこと
病気抜きの付き合い
何かと身辺が慌ただしかった9月、友人が60年の生涯を終えました。卵巣がんでした。時を経て、喪失感が増しています。
私たちは2018年5月にFacebookで知り合いました。以来一度も会わずじまいでしたが、日々オンラインでやり取りをし、かけがえのない友人だったのです。
知り合ったとき、彼女はすでに卵巣がんを患っていました。2016年の年末に大量の腹水貯留のため入院。年明けに手術をし、化学療法を受けていったん回復したものの、2020年2月、再発してしまいました。
思えば一番体調がいい時期に、私たちの付き合いは始まりました。あの年月がもっと長く続いてほしかった。