マグネット的組織文化の変革がもたらしたもの
五十嵐 由衣 ●いがらし よしえ
聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス
ナースマネジャー・マグネットプログラムディレクター
マグネット認証は、世界最大の看護師の資格認証組織である、米国看護師認証センター(The American Nurses Credentialing Center: ANCC)が卓越した看護を提供する医療機関に与える国際認証です。聖路加国際病院は、2013年よりマグネット認証取得に向けた活動を開始し、2019年に初回認証を取得。4年間の認証活動を経て、2024年8月に2回目の認証を取得しました。本稿では、看護師が質の高い看護を提供し、やりがいを持って働き続けられる組織づくり、マグネット的組織文化の変革について紹介します。
マグネット認証誕生の背景とプロセス
マグネット認証は、1970年代後半の全米における深刻な看護師不足を背景とした看護師が辞めない病院の調査研究から誕生しました。研究で示された看護師を引き付け、維持する特質「14のマグネティズム(磁石)の力」は、後に「マグネットモデル」の5要素に集約されました。そして、この5要素を組織文化として具現化し、卓越した看護を提供する医療機関を認証するマグネット認証プログラムが誕生しました。
→続きは本誌で(看護2025年2月号)