各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。
(37)呼吸器疾患
日常生活動作に伴う呼吸状態の変化を把握、
適切な在宅酸素療法を支援:中野 かおり
群馬県看護協会は、県内6カ所に訪問看護ステーションを有し、小児疾患、難病、終末期といった医療依存度の高い利用者を広く受け入れています。前橋市にある当ステーションでは、地域の基幹病院と協働してCOPD地域連携パスを作成するなど、在宅呼吸ケアの充実にも注力しています。
在宅酸素療法を必要とする慢性呼吸不全で最も多い基礎疾患はCOPDですが、近年では肺線維症や間質性肺炎も増加し1)、病態や症状の表れ方はさまざまです。2022年4月の診療報酬改定では、在宅ハイフローセラピー指導管理料が新設され、装置やインターフェースも多様化しています。当ステーションでも高流量の酸素吸入を必要とする利用者が増加しており、呼吸管理に難渋するケースが多くなりました。今回は、食事中の酸素吸入方法について相談を受けた事例を紹介します。
→続きは本誌で(コミュニティケア2023年11月号)