地域ケアの今(60)

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

 

オンライン学術集会で感じたこと

文:上野まり

 

 

日本在宅ケア学会学術集会に参加

 

コロナ禍において、先日、初のオンライン学会に参加したので、今回はそれについて報告します。

 

参加したのは、6月27日(土)に開催された第25回日本在宅ケア学会学術集会です。開催地の高知県に行くことはままならず残念でしたが、数年前から多くの人が準備してきた学術集会だったので、オンラインでも参加できたことは、長期化した自粛生活の中でも喜ばしい出来事でした。

 

今回、2日間の開催予定が1日に集約されました。昼食時間もほぼないタイトなスケジュールでしたので、軽食をつまみながら視聴しました。ウェブサイト上の会場は2カ所に分かれ、それぞれにアクセスして参加できます。本来なら、第1会場・第2会場を往来するところですが、クリック1つで会場を移動でき、大変便利でした。さまざまな講演の中で特に印象的だったのは、診療所医師の小笠原望さんの特別講演「いのちの仕舞(しま)い」でした。講演内容とマッチした四万十川の美しい四季の風景がたくさん映し出され、素晴らしい癒しの時間を多くの参加者とともに共有することができました。

 

時折、音声トラブルなどもありましたが、参加者からチャット欄に「声が聞きづらい」などのコメントが入れられ、開催側が素早く不具合への対応をしてくれました。そのおかげで大きな問題は発生せず、今年も学会に参加できたという満足感を得られました。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2020年9月号)