NT2014年12月号の特集テーマは
「がんの親と子どもをチームで支える」
です。
近年、子育て世代のがん患者が増えています。子どもにショックを与えないようにと、病気のことを隠している人も少なくありませんが、子どもは生活の変化から異変を感じ、何かが隠されていると察して、ストレスを受けます。子どもが親の病気を知ることは、子どもと親、双方の助けになることが明らかになっています。ただ、日本ではまだ積極的な支援に取り組めていない状況です。特集では、親の病気を子どもが知るメリット、適切な伝え方、チームサポートの重要性などについて紹介します。「誌上コンサルテーション」では、困難事例4題を掲載します。
監修:
茶園美香(慶應義塾大学 看護医療学部 准教授)
大沢かおり(東京共済病院 がん相談支援センター/医療ソーシャルワーカー)
総論
親のがんを、なぜ子どもに伝えたほうがよいのか
茶園美香
子育て中のがん患者の心
小林真理子(放送大学大学院 臨床心理学プログラム 准教授/臨床心理士)
がん患者の親を持つ子どもの心(病気を伝えられた/隠されたことによるストレス)
小澤美和(聖路加国際病院 小児科/医師)
子どもの発達段階に応じた親の病気についての伝え方
三浦絵莉子(聖路加国際病院/チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
村瀬有紀子(東京医科歯科大学附属病院/チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
親が終末期がん患者である子どもへの介入(支援)(四国がんセンター/臨床心理士)
井上実穂
親の病気を子どもに伝える際に親子を支えることの大切さと看護師の役割(国立がん研究センター東病院/看護師)
片倉佐央里
チャイルドサポートで大切なこと
井上実穂
困難事例の誌上コンサルテーション
1 患者が子どもに病気を伝えることを拒んでいるケース
尾花真紀(フクシア訪問看護ステーション/がん看護専門看護師)
2 親の病気を説明された後、子どもが親を避けるようになったケース
大沢かおり
3 終末期になって子どもに親の病気と予後が短いことを説明したところ、パニックになったケース
尾花真紀
4 子どもの学校の教師との連携
小林真理子
Topics1 親の病気を伝えられた子どもと親をサポートするCLIMB(R)プロジェクト
CLIMB(R)プログラム日本版の紹介と展開
小林真理子
CLIMB(R)プログラムの実践
大沢かおり
Topics2 チャイルドサポートプログラム「キッズ探検隊」
井上実穂
Hope Treeの紹介
大沢かおり
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