8月号の特集テーマは「「つらくない」「痛くない」褥瘡ケア」です。
がん医療で定着してきた緩和ケアの概念が、がん以外の患者のケアにも導入されるようになってきました。褥瘡ケアにおいても、「QOLを保障するケア」が注目され、その1つとして「疼痛緩和に配慮したケア」が挙げられています。特集では、褥瘡ケアに伴うつらさや痛みについて解説し、「痛みのアセスメント」「体圧分散ケア」「スキンケア」「ドレッシング材・テープの選択」「処置時に使用する薬剤」といった苦痛を緩和するための実践をご紹介します。後半の「誌上コンサルテーション」では、困難事例5題について解決策を模索します。
監修:祖父江正代
(江南厚生病院/皮膚・排泄ケア認定看護師/がん看護専門看護師)
「つらくない」「痛くない」褥瘡ケアにおけるナースの役割と看護の視点
祖父江正代
褥瘡ケアに伴う「痛み」「つらさ」の正体
小林陽子
(東京都健康長寿医療センター/皮膚・排泄ケア認定看護師)
実践とナースの役割
痛みのアセスメント
高木良重
(福西会病院/皮膚・排泄ケア認定看護師/がん看護専門看護師)
体圧分散ケア「病状説明と治療の選択」「家族支援」「療養の場の意思決定」を例に
祖父江正代
スキンケア
庭山由香
(杏林大学医学部付属病院/皮膚・排泄ケア認定看護師)
ドレッシング材・テープの選択
庭山由香
処置時に使用する薬剤
祖父江正代/石川眞一
(江南厚生病院緩和ケア科医師)
困難事例の誌上コンサルテーション
1 創に触れるだけで痛みのある患者へのケア
丹波光子
(杏林大学医学部付属病院/皮膚・排泄ケア認定看護師)
2 薬剤がしみて痛いと訴える患者へのケア
丹波光子
3 体圧分散マットレスによる不快感がある患者へのケア
祖父江正代
4 痛みがあり、処置を拒否する患者へのケア
高木良重
5 在宅でネグレクトが疑われた患者へのケア
小林陽子