NT2013年6月号連載【チームづくりのお悩み相談】紹介

NT2803-表紙下NT2013年6月号の【チームづくりのお悩み相談】のお悩みは、

 

「プリセプター会議が、いつも愚痴の言い合いで終わってしまいます」

 

 

問題解決会議は事前準備が重要

 

現場で定期的に開いている会議が「愚痴の言い合いになり、何の解決策も持たない」「報告会に留まり、建設的な問題解決会議にならない」という悩みをよく耳にします。一方で、プリセプターからは「日ごろ抱えていたことを他の人と共有できてスッキリした」「他の人たちも自分と同じような問題を抱えていたことに気づけて一体感を感じた」などと高評価と取れる意見が寄せられます。

 

IT化が進み、現状報告なら事前に済ませることが容易となり、会議の目的は「face to face」でなければ効果が上がらないことに絞り込めるようになりました。

となると90分間の会議を価値ある内容にするためには、事前の準備が重要になります。また、会議での決定事項が実行された後の、結果の把握も会議主催者の大切な役割です。
今回は、生産的なプリセプター会議の開催と運営と、会議後の指導について次の事例で検討しましょう。

事例 ▶ A さん(85歳/女性)は点滴の漏れが起きやすい患者なので、早期発見をして対処する必要がある。そのため、血管外漏出の観察に注意を払うよう新人ナースに伝えていた。「患者さんは問診では違和感がないと言っていて、見た感じも普段と変わらないように感じました」との報告だったが、気になって一緒に確認をすると、視診と触診で点滴漏れが確認できた。「なぜ、気づかないのかなぁ」と新人ナースに尋ねると、「見たことがなかったから」との返答。「薬剤によっては、点滴漏れが重大なことにつながる恐れがあるので学習してほしい」と伝えましたが、本当にわかっているのか不安です。(続く)

 

 

 

[著者]永井 則子(有限会社ビジネスブレーン代表取締役)