だから面白い訪問看護管理(24)〈最終回〉

大学教授から転身し「らふえる訪問看護ステーション」を開設。10年を経た今、訪問看護の未来を見すえて管理者としての思い・考えを語っていただきます。

 

(24)〈最終回〉

 

だから面白い訪問看護管理

 

林 啓子

株式会社らふえる 代表取締役
らふえる訪問看護ステーション 管理者
一般社団法人茨城県訪問看護事業協議会 会長

 

 

本連載もいよいよ最終回となりました。編集担当者からは「好きなように書いていい」と言われ、思いつくまま、自由に執筆してきましたが、私自身の訪問看護への思いをまとめる機会ともなりました。この連載の大きなテーマは「だから面白い訪問看護管理」ですが、果たして面白さを伝えることはできたでしょうか?

 

管理者の仕事が面白いかと問われれば、責任は重く、気苦労ばかり多くて割に合わないというのが本音かもしれません。しかし、(設置法人により管理者の責任や権限も異なるので一概には言えませんが)自ら事業を立ち上げた一匹おおかみの管理者(私もその1人)は、苦労に勝る面白さを体感しているのではないでしょうか? お城は小さいものの、一国一城の主なのですから……。

 

経営は苦手でも面白い

 

母体に経営主体となる法人がついていない、社長=管理者の訪問看護ステーションでは、たとえ経営が苦手な管理者でも、それを人任せにすることはできません。医療職は患者の命を救うことを優先し、利益は二の次のように考える傾向がありますが、お金がなければ何もできないのが現実で、訪問看護も社会経済の仕組みから逸脱することはできません。

 

私も経営には疎い人間でしたが、利益を得るため、さまざまな戦略に取り組むことがとても面白く感じるようになりました。戦略とは、経営の3要素「ヒト・モノ(看護サービス)・カネ」を利益が上がるよう循環させるための創意工夫です。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2024年12月号)