聖路加健康ナビスポット「るかなび」でミニ健康講座を体験してきました!

新年度がはじまり、早1カ月。職場や住まいなど、環境が変わって疲れを感じている方も多いのではないでしょうか。

 

かくいう私(編集部員K)もその一人。なんだか体が重くて(単なる食べ過ぎ?)すっきりしない気分が続いています。そんな折、東京・築地にある「聖路加健康ナビスポット:るかなび」で、一般向けに「ミニ健康講座」が開かれるとの情報が。「これはよさそうかも」と思って受講してきました!

 

「聖路加健康ナビスポット:るかなび」(以下、「るかなび」)は、地域住民が気軽に立ち寄り、健康や体のこと、病気のことなどに関する情報が得られる、“健康情報”のサービススポット。壁一面の本棚に、医療、看護、社会福祉、心理学などの専門書から闘病記や一般書まで、たくさんの書籍が並んでおり、隣のカフェ「タリーズ」でコーヒーを飲みながらゆっくりと読むことができます。

 

また、健康に関する疑問や不安について、専門職に相談でき、この「健康相談」では看護職が対面で、疑問や不安の解決策、対処法を一緒に考えてくれます。そのほか、体成分分析や骨密度、握力などの「健康チェック」、毎月数回さまざまなテーマを取り上げる「ミニ健康講座」などを行っています。

 

 

今回、私が受講した「ミニ健康講座」のテーマは、「体の声を聴いて感じて、自分でできる養生法を見つけよう!」。講師は、「るかなび」職員の鈴木貴子さんです。鈴木さんは看護師に加え、鍼灸師の国家資格をもっているそうです。ちょうど4月は環境の変化で体調を崩す方が多いため、自律神経を整える養生法について、東洋医学の話を交えて教えてくれました。

 

鈴木さんによると、東洋医学では、ヒトの体の主要な臓器である肝・心・脾・肺・腎を「五臓」と呼んでいて、このうち「肝」が自律神経のトラブルに深くかかわっているとのこと。東洋医学における肝には、全身に「気」を巡らす機能があります。この気は、呼吸や血圧などを調節していて、自律神経と同じような働きをもつため、生命活動に欠かすことができません。しかし、ストレスや疲れによって気の巡りが乱れてしまうと、頭痛や倦怠感、手足の冷え、めまいなどといった自律神経失調の症状が出てくることになります。

 

「それでは、自律神経を整えるツボを押してみましょう」と鈴木さん。足の親指と人差し指の間にある「太衝」、内くるぶしの前方にある「中封」というツボを教えてくれました。これらのツボは肝の気にかかわるツボで、手の指で押してあげたり、お灸をしたりするとよいそうです。この日の講座には、約20人の参加者がいましたが、鈴木さんのレクチャーに合わせて、みんなで足のツボ押しにチャレンジしました。

 

鈴木さんはほかにも、倦怠感を吹き飛ばすエクササイズや、ペットボトルを使った温灸の方法、「なるべく酸味のあるものを食べると、気の巡りがよくなりますよ」といった食養生のヒントなども紹介してくれました。ツボ押しやエクササイズを体験して、私の重かった体も、なんとなく軽くなったかも?

 

講座終了後、「るかなび」マネジャーの中村めぐみさんにお話をうかがいました。

 

「ミニ健康講座は、セルフケアや運動法などをテーマに毎月開催しています。今回受講してもらった鈴木が担当するセルフケアの講座は昨年からスタートしたもので、人気の講座ですよ。『るかなび』は、ピープル・センタード・ケア(People-Centered Care)という理念を大事にしています。これは、市民や当事者が主体となって、保健医療専門職とパートナーシップを組みながら、個人や地域社会の健康課題の改善に取り組む考え方です。『るかなび』では、地域の皆さんが主体的に自分の健康を創り守るための支援ができればと思っています」(中村さん)

 

地域住民が気軽にアクセスできる健康情報のサービススポットとして、これからもたくさんの催しや取り組みを期待したいですね。「るかなび」の「ミニ健康講座」は参加無料で、予約不要とのこと。お住まいや職場がお近くの方、健康やセルフケアなどに関心のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

今後の講座情報は、「るかなび」のHPをご参照ください。

 

 

■「聖路加健康ナビスポット:るかなび」

東京都中央区築地3-6

大村進・美恵子記念聖路加臨床学術センター1階

TEL:03-6226-6390

https://university.luke.ac.jp/lukeNavi/index.html