好評の『新人看護職員研修ノート』(初版2010年刊行)の第2版。新人の「自己との対話」に役立つ性格・構成はそのままに、新人看護職員研修ガイドライン(改訂版)に準拠して到達目標などを更新。新たな参考情報「職場で育つために必要な社会人基礎力を意識する」を盛り込み、新人がチームの一員として育つうえでより役立つノートになりました。
■ハンディな研修手帳(研修ファイル)
新人に必携の項目を網羅した手帳サイズの研修手帳(研修ファイル)です。
「病院/看護部の理念」「私が将来/今年度目指すもの」「看護技術についての到達目標(参考)」「施設内/施設外研修の受講記録」などの書き込み・コピー貼付・チェックができ、折にふれて目標を確認するなど「自己との対話」に役立ちます。
■姿勢・態度面などの行動が具体的に意識できる
本ノートでは「社会人基礎力」について取り上げています(「看護職員として必要な基本姿勢と態度についての到達目標」「管理的側面についての到達目標」に関連する参考情報の1つとして)。社会人基礎力とは、どんな仕事に就いても求められる必要最低限の能力として経済産業省が打ち出している概念で、基礎的・汎用的能力とされるものの1つです。「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」と定義され、基礎学力と専門知識を生かす力と位置づけられています。自ら考えたり、他者に自分の考えを伝えたり、何かを創造したりするための力などを広くカバーしますが、一朝一夕には身につきにくいものであるため、本ノートでは日ごろから新人が意識しやすいよう工夫しています。
例えば、入職して間もない新人にとっての社会人基礎力は、まずは職場に適応しチームの一員として育つための力と言えます。そこでこの力を構成する3つの能力・12の能力要素の概要と新人にとっての意味を、現場で求められる行動に関連づけて解説。なぜ、どんな行動がその“第一歩”となるかがイメージできるようコンパクトに示しました(→65ページ「社会人基礎力を意識するシートの例」参照)。
■評価表参考フォーマット付き
「私の行動目標」を挙げて後日評価(自己・同僚・師長)することもできるよう、評価表の参考フォーマットも掲載しています。入職時はもちろん、2年目以降にもつながる人材育成ツールとして、ぜひ貴施設でご活用ください。
-「看護」2016年5月号「SPECIAL BOOK GUIDE」より –