『新人看護職員研修ナビゲート』活用のすすめ

 

 

新人看護研修ナビゲート

『新人看護職員研修ナビゲート』
活用のすすめ

 

新人看護職員研修の
現場で起きる
問題状況の解決に向けて、
30の具体的実践例と
解説で応えます。
研修担当者が抱える問題の、
解決への早道がここに!  

 

 

 

 

 新人看護職員研修の努力義務化から、次年度ではや5度目の春を迎えます。多くの看護部が、年ごとに研修を充実させ、新人の成長と離職率の低減に成果を上げていることでしょう。

 

 一方、まだ研修の構築段階で悩んでいたり、「研修をうまく展開できない」「適正な評価ができない」等、さまざまな問題状況が起きている現場も少なくありません。そんな、よくある問題状況30場面を、その解決方法の提案とともに『新人看護職員研修ナビゲート』としてまとめ ました。どこから読んでも、いつから始めても、きっと問題解決のヒントが見つかります。

 

 

■新人研修には共通した困りごとがある!

本書の編著者らは、「新人看護職員研修制度の策定にかかわり、続いて各県の研修に講師として参加し、新人研修に対する皆さんの奮闘努力と成果に接する機会を得」ました。「しかし、同時に多くの施設に共通した困りごとがあることにも気づいた」のです。また、「新人看護職員研修ガイドライン」に沿って研修体制を整備し、計画を立案して研修を実施していく中で、「ガイドライン」だけでは、日々発生する困りごとや悩みに対する答を見いだせないということもわかりました。

 

そこで、研修の受講者たちから聞きとめた困りごとや疑問を【質問】として整理し、それに答える形で【実践での取り組み】を紹介し、さらに、その実践で、どうして困りごとが解決するのかについて、より普遍的に押さえておくべき【研修のポイント】を解説する、という構成でまとめたのが本書なのです(本書「はじめに」より)。

 

■30の実践例と研修のポイントで問題解決へ

本書に提示された30の実践例【実践での取り組み】は、研修の実施の段階や課題ごとに [新人看護師を理解する][研修計画を立てる][研修を実施する][研修の評価をする][研修のしくみをつくる]の5つのカテゴリーに整理されています。各実践例には、「ケース1 当たり前のことができない新人」や「ケース8 看護手順書はすべての技術に必要か」「ケース14 集合研修が部署で活かされない」等、そのまま【質問】や困りごとを集約する見出しがついているので、目次から関心のある問題状況をすぐに選び出すことができます。

 

また、実践例は実地指導者・教育担当者・研修責任者・看護管理者など実際に病院施設の現場で新人看護研修に携わっている当事者が提供しています。つまり、本書に示されている実践例は、困りごとや悩みに向き合い、何とか乗り越えてきた、その実体験に基づくもの。病院施設の設置主体や規模、地域性や取り組みを始めた年次も多岐にわたっており、だからこそ読めば「これだ!」と思える解決のヒントがきっと見つかるはずです。

 

さらに、【研修のポイント】では、実践例で紹介された取り組みを踏まえ、普遍的に押さえておくべき要点を抽出して解説しています。提示された実践例を参考に、ただそのまま取り入れるのではなく、その実践の概念や意義、なぜそうするのか、といった根拠まできちんと視野に入れて取り組むことが重要です。そうすれば、現在の問題状況を解決するだけではなく、今後、新たに生じる問題状況にも対応できるからです。

 

本書の実践例と研修のポイントで問題解決をはかり、研修のさらなる充実にご活用ください!

 

 

-「看護」2013年11月号「SPECIAL BOOK GUIDE」より –