看護職に選ばれる病院・施設

各都道府県ナースセンターが病院や施設向けに実施している定着・促進事業の中で得られた「看護職に選ばれる病院・施設」になるためのポイントや、具体例を紹介します!

 

 

vol.13 鹿児県ナースセンターからの提案!

 

働き続けられる職場環境と
マグネットホスピタルをめざして

 

 

 

 

 

鮫島 明子

鹿児島県看護協会

鹿児島県ナースセンター

所長

 

 

本稿では、未就業の看護職が一歩を踏み出すために必要な支援や、鹿児島県ナースセンター(以下:当センター)が求人施設の魅力発信のために行っているPR動画作成の支援などについて報告します。

 

 

鹿児島県の医療の現状

 

鹿児島県の2次医療圏は9圏域(離島2圏域含む)に区分されており、地形としては南北約590kmと非常に長く、また有人(人が住んでいる)離島数が28という全国でも有数の離島県です。

 

本県でも、他県と同様に看護職の人材確保が課題となっており、離島を含む地域偏在も見られます。2次医療圏別の人口推移では、すべての圏域で人口減少が見込まれる中、本県の看護職員は、2020年10月1日現在3万3396人となっており、人口10万人当たりの看護職員数は、全国平均に比べると上回っています。しかしながら病床100床対従事者数(看護師・准看護師)では全国平均を下回っており、厳しい現状となっています。また、看護職の離職状況は、近年全国に比べると新卒者・常勤者ともに低い数値で推移していましたが、コロナ禍の影響等により、2021年の新卒者離職率が前年度の2倍近くに増加しています。

 

このような状況の中、当センターでは、行政をはじめ関係機関との連携、特にハローワークとの連携を強化し、看護人材確保対策にかかわる事業運営に取り組んでいます。2040年に向け現役世代が急減する中で、看護職確保が最重要課題であることから、潜在看護職への復職支援、職場定着および離職防止に係る相談窓口事業などについてもハローワークとの情報共有をはかっています。

 

 

→続きは本誌で(看護2024年3月号)