特別寄稿 ステーション誕生から30年 訪問看護制度創設期の現場での奮闘

 

川越 博美

(かわごえ ひろみ)

特定非営利活動法人

在宅ホスピスボランティアきぼう 代表

元白十字老人訪問看護ステーション 所長

 

聖路加看護大学卒業。ライフケアシステムでの訪問看護などを経て、1992年老人訪問看護制度創設と同時に、白十字老人訪問看護ステーション所長。1997年聖路加看護大学地域看護学教授、2004年聖路加看護大学看護実践開発研究センター教授。その後、訪問看護バリアン看護部長、すみだ在宅ホスピス緩和ケア連絡会あこも代表を経て、現職。

 

老人保健法の改正により、1992年に老人訪問看護ステーションでの訪問看護が行われるようになりました。当時は、現場で必要性があっても、制度上、実施できないことがあるなど、制度とニーズが大きく乖離していました。その状況を変えるべく奮闘してきた創設期の訪問看護師たち。その1人である、川越博美さんに30年を振り返り、次世代を担う訪問看護師にメッセージをいただきます。

 

 

 

看護師が管理者になれる
訪問看護事業が法律で認められた

 

1992年、老人保健法が改正され、老人訪問看護ステーション(以下:ステーション)が全国のあちこちで開設され始めました。そのころ私は、会員制組織ライフケアシステムで会員を対象に訪問看護をしていました。「地域の中で必要な人に看護を届けたい」「訪問看護師が単独で訪問し、診療報酬から支払いを受ける訪問看護事業を運営してみたい」、そんな思いにかられていたころの法律改正でした。

この法律改正には、それまで先駆的に訪問看護に取り組んでこられた先輩看護師や厚生省の方々の努力があり、モデル事業も行われたことでしょう。しかし、そのときの私は棚から牡丹餅が落ちてきたようで、気持ちが舞い上がり嬉しさでいっぱいでした。「舞台は整った。役者もいる」と、仲間とステーション設立をめざして張り切っていたころを思い出します。

 

どうすればステーションをつくれるの?

 

●書類の書き方・申請方法がわからない

ステーション設立の方法について都庁に尋ねたり、本を読んだりして申請書類を作成しました。区役所にも医師会にも、ステーションをつくりたい旨の企画書を持ってお願いに行きました。身の程知らずに飛び込んだ、やや敷居の高い都庁や区役所、医師会では、意地悪だなぁと思う担当者もいましたが、最終的には力を貸してくれました。そのときに培った人間関係がステーション運営にも大きな力となりました。

 

続きは本誌で(コミュニティケア2022年5月号)


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