本書は看護師のための法律の本です。
といっても、保健師助産師看護師法を一つひとつ解説したような法律書ではありません。
看護業務を行う上で必要な法律の知識とその解釈を裁判例やキーワード、Q&A等理解しやすい形で示しました。
たとえば、本書のメインとなる第3章では、日常の看護業務に関連した、14例の過去の裁判例を示して、何が問題になって争われたのか、それに対する裁判所の判断はどうだったのか、その解釈を各執筆者が解説するとともに、それを踏まえて、日常の業務で気をつけるべきポイントを示しています。
著者は法律家と法律に詳しい看護職・医師ですが、一般の人にとって法律の解釈のどこが難しいかを理解して書かれていますので、とにかくわかりやすい!法律の知識がまったくない担当編集者のおろかな疑問に対しても、丁寧にわかりやすく教えていただいて(それはもちろん本書の内容に反映しています)、法律をもっと勉強してみたいと思うようになりました。
医療職には特にわかりやすい表現を工夫しましたので、難しそうな法律の本だと毛嫌いしないでぜひ読んでみてください!