訪問看護ステーションの管理者が地域のニーズを的確に捉えて健全
な経営を行い、その理念を実現するために行うべきことを、公認会
計士・税理士・看護師の資格を持つ筆者が解説します。
渡邉 尚之
新型コロナウイルス感染症により、多くの訪問看護ステーションが減収となっています。中にはスタッフなどが感染し、一時的に事業所を閉鎖せざるを得なくなったステーションもあるのではないでしょうか。
緊急事態宣言は5月25日に全国で解除されましたが、感染の第2波、第3波などへの懸念は依然続いており、まだ出口の見えない状況です。そこで本稿では、新型コロナウイルス感染症に伴う経営支援制度について紹介します。
経営支援制度の活用における主なポイントは以下の3点です。
①最新情報のチェック
②自ステーションの経営状況の把握
③専門家(顧問税理士・顧問社会保険労務士)への相談
①最新情報のチェック
新型コロナウイルス感染症に伴う経営支援については、経済産業省ウェブサイトの「新型コロナウイルス感染症関連」1)ページがもっともわかりやすいです。資金繰り支援や雇用助成金などの最新情報を確認することができます。特に「資金繰り支援内容一覧表」2)は、活用できる支援が条件ごとに示されており、自法人の利用可能な支援を視覚的に把握できます。
また、随時更新される支援策パンフレット「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」3)は、資金繰り支援、給付金、雇用関連助成金の特例措置、税・社会保険・公共料金の支払猶予等、支援策の情報を網羅的にまとめています。同資料を一次情報として活用し、概要を把握することが効率的だと考えます。
→続きは本誌で(コミュニティケア2020年7月号)