改正労働施策総合推進法施行を前に、カスタマーハラスメントの実際や、病院にもたらす影響を確認し、具体的に病院が取り組むべきことを伝えます。
三木 明子
関西医科大学 看護学部長 看護学研究科長
1999年、東京大学大学院医学系研究科精神保健・看護学分野博士課程修了。博士(保健学)。宮城大学看護学部、岡山大学医学部、筑波大学医学医療系、関西医科大学看護学部・看護学研究科教授を経て、2026年4月より現職。
第4回
実例から理解する病院に必要な
予防策と対応策①
今月号と次号では、実例に基づいて、カスタマーハラスメントの被害を最小にとどめるための予防策や対応策を紹介します。
はじめに
カスタマーハラスメントが法制度化される以前から、医療現場ではこの問題に対応してきました。筆者はすでに暴力・ハラスメント対策マニュアル12のポイントを示し、また、医療従事者が患者やその家族からの暴力・ハラスメント対策について学習することができる12の動画教材を厚生労働省の委員会で作成し公開しています。読者の皆さまには、これらを2026年度の医療安全の研修に、ぜひご活用いただきたいです。
動画教材は1コンテンツ当たり20分の内容です。1つのコンテンツを全職員で視聴し、残りの時間は各組織で、対策についてディスカッションするという研修が望ましいです。
職員が基本的知識を得て、組織として対応しても、残念ながらカスタマーハラスメントの被害をゼロにはできませんが、被害を最小にとどめる予防策・対応策はあると考えます。これについて、本連載では2回にわたり、実例を踏まえて示します。








